ビットコインETFに5億ドル超の資金流入、価格安定と機関投資家の関心が後押し

ビットコインETFが過去3日間で5億ドル超の純資金流入を記録し、暗号資産市場に回復の兆しが見え始めている。リスクオン資産全般の上昇とビットコイン価格の安定が背景にあり、主要ETFであるARKB、IBIT、FETHがその大半を占めた。

ビットコインETFに資金流入、5週間ぶりの反発

この資金流入は、5週間続いた資金流出のトレンドを反転させたもので、機関投資家によるビットコインETFへの再投資が活発化している。

ビットコインは約84,500ドルまで回復し、24時間で3％以上上昇。株式市場も米FRBの金融政策への期待感から上昇基調となった。

機関投資家のリバランスと価格安定が後押し

この現象の背景には、ビットコイン価格の安定に加え、四半期末を控えた機関投資家によるポートフォリオのリバランスがある。Quai Networkの共同創設者オーウィック氏によれば、これによりBTC ETFへの投資が増加している。

ビットコイン価格はこの1か月で11％以上下落していたが、今後は機関投資家の動向がETF市場に大きな影響を及ぼす可能性がある。MYRIADのデータでも、ビットコインが83,000ドルを上回ると予想する投資家が68％以上に達している。

ビットコインETF市場は、総額1,000億ドル規模にまで成長しており、今後も資金流入が続くかに注目が集まる。一方で、景気後退懸念などのマクロ経済リスクは依然として重しとなっており、慎重な投資判断が求められる状況である。

特に、5週間続いた資金流出が止まり、再び大規模な資金流入があったという点は、投資家心理の改善や市場の安定化を示していると感じます。

また、四半期末を前にした機関投資家のリバランスによる影響も大きく、今後もこうした流れが続けば、ビットコイン価格の下支え要因にもなりそうです。ただし、マクロ経済の不透明感や景気後退リスクも残っているため、短期的にはまだ慎重な姿勢も必要だと考えます。

総じて、ビットコインや暗号資産市場に対する機関投資家の関心が引き続き高いことを裏付ける材料であり、中長期的には市場に前向きな影響を与える可能性が高いと思います。