
スタンダードチャータード銀行、XRPは年内に200%上昇と予測──2025年末には5.5ドルに達する可能性も

英国大手金融機関スタンダードチャータード銀行は4月9日、暗号資産XRPに対する初のリサーチレポートを公開し、2025年末までに最大5.5ドルに達する可能性があるとする強気な見通しを示した。現在の価格(約1.80ドル)から換算すると、年末までに約200%の上昇余地があるという。
同行のデジタル資産担当リサーチ責任者であるジェフ・ケンドリック氏は、「XRPはビットコインと実質的に同程度の価格成長が期待できる」と述べたうえで、「国際送金や通貨間決済といった分野で急速に利用が広がっているユースケースの中心にある点が強み」と分析している。
トランプ政権下でETF承認にも期待──12.5ドル到達予測も浮上
さらにケンドリック氏は、「ドナルド・トランプ大統領の任期中に、XRP価格が12.5ドルまで上昇する可能性がある」との見解も示しており、市場の関心を集めている。これは、現在価格の約7倍に相当する水準である。
XRPは、リップル社が開発した分散型ブロックチェーン「XRP Ledger」のネイティブトークンであり、2020年には米証券取引委員会(SEC)から未登録証券として訴えられた過去を持つ。
しかし、2023年には連邦裁判所によって「個人投資家への販売は証券に該当しない」との部分的勝訴判決が下されたこともあり、トランプ政権下のSECによるETF承認への期待が高まっている。
大型買収も追い風、XRPの本格復活なるか
リップル社は同日、暗号資産に特化したプライムブローカー「Hidden Road」の買収を12億5,000万ドルで発表しており、これは業界でも最大級のM&A事例となる。この買収は、機関投資家へのアクセス拡大とXRPの金融インフラ化に向けた大きな布石と見られている。
XRPは過去に2018年1月に3.40ドルという過去最高値を記録しており、2025年にその倍以上の水準に到達できるかどうかが注目の焦点となる。市場関係者の間では、ETF承認や国際送金網での採用進展が鍵を握るとの見方が強い。
GENAIの見解

スタンダードチャータード銀行によるXRPの強気予測は、XRPが再び国際送金・決済インフラの中核を担う可能性を見直すきっかけになると感じています。
特に今回のレポートで「ビットコインと同等の成長性がある」と評価された点は、これまでの価格停滞に対する反転の兆しとして注目に値します。
現在のXRP価格は1.80ドル付近ですが、銀行が提示した2025年末に5.5ドル、さらにはトランプ政権下で12.5ドルという水準は非常にインパクトのある予測です。もちろん、こうした予測には流動性やETF承認といった外部要因が必要不可欠ですが、今後のETF認可や機関投資家の参入がそのシナリオを現実的なものにする可能性は十分にあると考えています。
また、リップル社がHidden Roadを12.5億ドルで買収したことは、XRPを使った機関向け決済インフラの拡大戦略が本格化している証拠です。リップルが銀行や金融機関とより緊密に連携することで、XRPの実需はさらに高まっていくでしょう。
そして、2023年の裁判における部分的勝訴以降、XRPは米国における規制リスクの明確化という大きな転機を迎えました。これにより、XRPは「証券ではない」とする法的土台を得つつあり、機関投資家が参入しやすい環境が整ってきています。
今後は、ETF承認の行方、リップルネットワークの拡張、そしてトランプ政権による仮想通貨規制緩和が、XRPの価格と存在感を押し上げる主要因となるでしょう。中長期的に見ても、XRPは再び注目される銘柄であると考えています。