
ポルカドット/DOTとは?将来性やガチホ候補と呼ばれる通貨の特徴を解説!

プロトレーダー Trader Zのイチ押しポイント!
- ポルカドット/DOTはブロックチェーン同士を繋げる目的で作られたプロジェクト
- 他のブロックチェーン同士を繋ぐために、リレーチェーンというチェーンを採用している
- 役割ごとに違う機能を持つパラチェーンを複数運営することでスケーラビリティを保っている
- ポルカドット/DOTの創業者はイーサリアムの共同開発者かつ元CTO
- スマートコントラクト言語でもあるSolidityの考案者
- その経歴から人気が高まり、2017年のICOでは2週間で約1億4,500万ドルもの資金を集めた
- ポルカドット/DOT 2.0と呼ばれる大型技術アップデートが控えている
- 今後はこのアップデートやもっと技術的なものがポルカドットの価値に影響してくると考えられる
- イーサリアムとは補完関係にあるため、低迷したイーサリアムの救世主となれるかがカギ
- ポルカドット/DOTを購入するならGMOコインがおすすめ

ポルカドット/DOTは当時イーサリアムの共同開発者が開発したという点でかなり人気を博していましたが、イーサリアム自体の人気の低迷なのか補完関係にあるポルカドットも少し微妙な立ち位置となっています。



それでも時価総額はTOP100に入っていますし(2025年4月)、今後の展開次第では大きな成長もあるかもしれません。
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Trader Z
ディーリングアドバイザー
世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。


監修 Trader Z
ディーリングアドバイザー
世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。
ポルカドット/DOTの基本情報
- イーサリアム共同創業者による新たな挑戦
- 2017年のICOで大規模な資金を調達
- DOTはガバナンス・ステーキング・手数料支払いなど多面的な役割を担う
ポルカドットの生い立ち・開発背景
ポルカドットは、イーサリアムの共同創業者であり元CTOでもあったギャビン・ウッド氏によって発案されました。
ウッド氏はイーサリアムでスマートコントラクト言語Solidityの開発に深く関わりながら、ブロックチェーンが抱えるスケーラビリティや相互運用性の問題をもっと大きな視点で解決する必要性を感じていたと言われています。
そこで立ち上げたのが、より柔軟にアップグレードでき、多数のブロックチェーンを結びつけるプラットフォームとしてのポルカドットでした。
2017年に実施した大型ICO(イニシャル・コイン・オファリング)では、短期間で約1.45億ドル相当の資金を集めています。
ポルカドットは当初から「ブロックチェーンのインターネットを実現する」という大胆なビジョンを掲げてきました。
異なるブロックチェーン同士が資産やデータをやり取りできるようになることで、今までにない新しいサービスが生まれる可能性があります。
そうした意欲的な目標と、既存の課題を解決しようとする技術設計が相まって、ローンチ前から大きな期待を集めたのがポルカドットの歴史的背景です。
DOTトークンの役割と使い道
ポルカドットのネイティブ通貨であるDOTは、主に三つの役割を果たしています。
第一の役割はガバナンス投票の権利です。
ネットワーク上の重大なアップグレードや方針決定は、オンチェーン投票を通じてコミュニティ全体で議論しながら進められます。
DOTを保有しているだけで投票に参加することが可能になり、保有者がネットワークの方向性をある程度提案できる仕組みです。
第二の役割はステーキングです。
ポルカドットはNPoS(ノミネーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)という合意形成アルゴリズムを採用しており、バリデーター(検証者)がDOTを担保にしてネットワークの安全性を維持する一方、一般ユーザーは特定のバリデーターを信任(ノミネート)して報酬の一部を受け取れます。
これにより、保有者は積極的にネットワーク運営に関わるインセンティブを得る仕組みになっています。
第三の役割は手数料やパラチェーンへの参加に使われる点です。
ポルカドット上でトランザクションを実行したり、パラチェーンのスロットオークションに参加したりする際にDOTが使われる仕組みは、ネットワークの経済圏を回す重要な機能といえます。
ユーザーがDOTを使ってネットワークを利用すると同時に、その利用がネットワークの価値をさらに高めていく循環が期待されます。
ポルカドット/DOTの特徴
- レイヤー0の構造で複数チェーンを束ねる
- リレーチェーンとパラチェーンによる並列処理
- NPoSとオンチェーンガバナンスで柔軟性を実現
リレーチェーンとパラチェーン
セキュリティ共有とスケーラビリティ
ポルカドットの根幹にはリレーチェーンという中心的なブロックチェーンが存在し、これが全体のセキュリティとコンセンサスを担います。
複数のパラチェーンはリレーチェーンに接続する形で動作し、それぞれのブロック生成や取引検証はリレーチェーンのバリデーターが担保します。
つまり、単独でチェーンを立ち上げる場合に比べ、初期段階での大規模なノード運営やセキュリティ確保にかかる負担を軽減できるのです。
セキュリティを一括してリレーチェーンに任せる設計が取られているため、パラチェーン側では独自機能の開発に専念しやすくなります。
たとえば金融分野に特化するパラチェーンやゲーム用のパラチェーンなど、さまざまな用途向けに最適化されたブロックチェーンが誕生しやすい環境が整っています。
そしてパラチェーン同士が並列的に処理を行えるため、全体のスループットを高められる点が大きな強みです。
多様なパラチェーンのユースケース
パラチェーンはそれぞれ独自のルールやトークンを持つことができます。
Moonbeamのようにイーサリアムの開発環境に対応するチェーンもあれば、Acalaのようにステーブルコインや分散型金融(DeFi)に特化したチェーンも存在します。
プライバシーを強化したパラチェーンや、オラクル機能を提供するパラチェーンなどもあるため、ポルカドットのエコシステム内で多種多様なサービスが展開される可能性を秘めています。
プロジェクトがパラチェーンとして接続するには、通常はパラチェーンオークションで接続権(スロット)を獲得する必要があります。
この仕組みはコミュニティ主導の「クラウドローン」を通じて支援を募る特徴もあり、プロジェクト側とユーザー側がお互いに利益を得ながら発展を目指す流れが生まれやすいといえるでしょう。
NPoSとオンチェーンガバナンス
ポルカドットはNPoS(ノミネーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しており、バリデーターとノミネーターが協力してネットワークの安全性を保ちます。
バリデーターはDOTをロックして検証作業を行い、正当なブロック生成で報酬を得る一方、ノミネーターは自分が信頼できるバリデーターを指名して報酬の一部を分配してもらう仕組みです。
このように、技術的リソースを持つバリデーターだけでなく、単なる保有者も積極的に参加できる点がポルカドットの強みになっています。
さらに注目すべきはオンチェーンガバナンスの存在です。
ポルカドットでは、アップデート内容やネットワークパラメータの変更など重要な方針が、すべてブロックチェーン上の投票によって正式に決まります。
近年導入されたOpenGovという新しいガバナンスモデルでは、特定の委任会議体に依存せず、DOT保有者が直接提案や投票を行う仕組みが大きく拡張されました。
こうした分散型の意思決定フレームワークにより、ハードフォークをせずにプロトコルをアップグレードできる点が他のブロックチェーンとは異なる特徴といえます。
インターオペラビリティを実現するブリッジ機能
ポルカドットはパラチェーン同士の接続にとどまらず、外部のブロックチェーンとも資産やデータをやり取りできるようにするブリッジ機能にも力を入れています。
たとえばイーサリアムやビットコインなど、異なるアルゴリズムで動作するチェーンとリンクできる仕組みが整いつつあります。
2025年にはHyperbridgeと呼ばれる公式ブリッジプロトコルが採択され、DOTを他のエコシステムでも活用できる体制を整えている段階です。
ブリッジが充実すると、外部のトークンをポルカドット上で運用したり、逆にパラチェーン上の資産をイーサリアム系の分散型取引所に持ち込むなど、クロスチェーンならではのサービスが増えていくことが期待されます。
ブロックチェーン同士の相互運用性を高める流れは暗号資産全体の潮流でもあり、ポルカドットが目指す「ネットワーク・オブ・ネットワーク」というビジョンの実現に近づく動きとなるでしょう。
ポルカドット/DOTが注目される理由
- ギャビン・ウッド氏の技術的信頼と知名度
- 当時最大級のICOによる話題性
- パラチェーンを通じたエコシステムの拡張性
創業者ギャビン・ウッド氏の存在
ポルカドットが有名になった背景には、創設者ギャビン・ウッド氏の大きな存在感があります。
ウッド氏はイーサリアム黎明期の主要メンバーであり、スマートコントラクト言語Solidityの考案者としても知られています。
そのため、ウッド氏が新プロジェクトを立ち上げると知った段階から、暗号資産業界の開発コミュニティや投資家たちは強い関心を寄せていました。
イーサリアムで培われた実績とノウハウをさらに進化させるプロジェクトとして、ポルカドットは早い時期から注目度が高かったのです。
大型ICOとマーケティング戦略
ポルカドットは2017年のICOで約1.45億ドルもの資金を集め、当時としては異例の大成功を収めました。
この資金は開発企業であるParity TechnologiesやWeb3財団を通じ、プロトコルのコア部分の実装やエコシステム形成に大きく貢献することになります。
さらに、同時期は暗号資産全体がブームになっていた時期とも重なり、「次世代のブロックチェーン」としてのキャッチコピーが広く浸透しました。
しかし、ポルカドットのマーケティングの強さはICOによるインパクトだけではありません。
年次カンファレンスのPolkadot Decodedやハッカソンの開催など、開発者を巻き込んでコミュニティを活性化する戦略も奏功しています。
技術的な新規性と積極的な露出が相乗効果を生み、開発者だけでなく一般の暗号資産ユーザーからも認知を高めてきました。
エコシステム拡大による実用性
ポルカドットは単なるアイデアやホワイトペーパーの段階で終わらず、メインネット稼働後に複数のパラチェーンを実際に運用しています。
MoonbeamやAcalaなどの代表的なパラチェーンは、Ethereum Virtual Machine(EVM)との高い互換性やDeFi分野での実用的な機能を提供しており、利用者を着実に増やしてきました。
こうした事例があることで、ポルカドットは「実際に活用されているプロジェクト」として認知されています。
エコシステムが豊富だと、それだけユーザーの用途も広がります。
特定のパラチェーンだけで完結するサービスから、複数のパラチェーンをまたいでトークンを運用するサービスまで、バリエーションが多岐にわたるのが特徴です。
この広がりがポルカドット全体の利用価値を押し上げる要因となり、後発のプロジェクトも続々とパラチェーン接続を目指す状況が生まれています。
ポルカドット/DOTに関する注目ニュース
- HyperbridgeやAsync Backingなど新技術の導入が続く
- 分散型金融・NFT・ゲーム分野での提携が活発化
- 価格面は弱含みからの回復を模索する状況
直近の開発アップデート
2024年から2025年にかけて、ポルカドットはネットワークの性能や汎用性をさらに高める計画を進めています。
直近ではHyperbridgeという公式ブリッジプロトコルがガバナンス投票で可決され、他のレイヤー1との資産移転がスムーズに行われるように整備が始まりました。
これはクロスチェーン取引を強化する上で重要なステップとされています。
並列処理を最適化するAsync Backingなどの技術要素も導入段階にあり、パラチェーン同士がより効率的にブロック生成を行える土台が整いつつあります。
これに伴い、ポルカドット2.0と呼ばれる大規模アップグレードへの期待が高まっています。
アップデート内容は段階的に実装される予定で、ガバナンス投票の結果を経ながら慎重に進められている点がポルカドットらしい特徴といえます。
提携・エコシステムの広がり
最近のポルカドットは、複数の国や企業との協業にも積極的な姿勢を見せています。
ブロックチェーン教育の分野では、ヨーロッパやイギリスなどの政策担当者を対象にした学習コースが企画され、技術面だけでなく規制面も視野に入れたセミナーを行っているようです。
これらの取り組みは、長期的にみると暗号資産に対する社会的理解の向上につながる可能性があります。
エコシステム内部では、DeFi領域の高度なプロトコルが次々と誕生しています。
ステーブルコインの流通量拡大やNFTマーケットプレイスの展開も進み、ゲームをはじめとしたエンターテインメント分野との連携事例も増えているようです。
外部チェーンとポルカドットを結ぶブリッジが発展すれば、さらに多様なサービスが誕生するかもしれません。
DOTの価格推移と時価総額
暗号資産全体の市況が上下動を繰り返す中で、DOTの価格も大きく変動してきました。
2021年頃に一時的な最高値を更新したあと、弱気相場の到来によって相当程度の下落を経験しています。
2025年時点では、依然として過去最高値を下回る水準にあるものの、開発アクティビティやエコシステムの拡大が続いていることから、将来的に注目が戻る可能性を指摘する声もあります。
暗号資産の価格は投機的な要素も強く、今後どう動くかは不確定です。
ただし、ポルカドットの場合は技術面や実需の裏付けがあると見られるため、長期目線で成長を期待する投資家も少なくありません。
価格面だけでなく、実際にネットワークがどれほど利用されるかという点を見極めることが重要になるでしょう。
ポルカドット/DOTの将来性・今後の展望
- ポルカドット2.0やJAMアップグレードによる大幅な性能向上
- CosmosやEthereumとの競合・補完関係が進化
- Web3インフラとしての役割を強化
開発ロードマップ(ポルカドット2.0など)
ポルカドットは今後、ポルカドット2.0と呼ばれる大型のアップグレードプランを控えています。
この中核にはJAM(Join Adaptive Machine)アップグレードがあり、リレーチェーンやパラチェーンの構造を抜本的に見直すとされています。
さらに、Agile Coretimeという新しいリソース割り当てモデルの導入も検討されており、これによってパラチェーンスロットを取得せずとも部分的に計算リソースを借りる運用が可能になるかもしれません。
これらの機能が実装されると、ポルカドットの並列処理能力が飛躍的に向上し、新規参入のハードルが下がることが予想されています。
ただし、大規模なアップデートには慎重な検証が必要です。
複雑なシステムであるがゆえに、実装テストやガバナンス投票に時間を要するため、段階的なローンチになるとも言われています。
競合チェーンとの比較(CosmosやEthereum)
同じくマルチチェーン構想を掲げるCosmosは、IBC(Inter-Blockchain Communication)というプロトコルを実装し、各ブロックチェーンの独立性を重視するアプローチを取っています。
ポルカドットの特徴は、中心であるリレーチェーンがセキュリティを共有する点にあります。
Cosmosでは各チェーンが独自のバリデーターを用意する必要がありますが、ポルカドットでは既存のバリデーター集合を活用できるため、少ないコストで高い安全性を得られる仕組みが整っていると考えられます。
イーサリアムとは直接的な競合関係というより補完関係に近い面があります。
ポルカドット上のパラチェーンであるMoonbeamはEVM互換を提供し、イーサリアムのスマートコントラクトやツール群を移植しやすい設計です。
イーサリアムも今後シャーディングやL2ソリューションの拡充を進める見込みですが、ポルカドットは最初からマルチチェーンに特化して作られているため、チェーン間の連携に関しては優位性があるという見方もあります。
Web3インフラとしての可能性
ポルカドットは、複数のチェーンを包括するレイヤー0として、Web3時代のインフラを担うことを目的としています。
単一のブロックチェーンでは成し得ない複雑なサービスや大規模データ処理を、パラチェーンを活用することで実現しようとしている点は大きな挑戦です。
今後は分散型IDやメタバース、ゲーム、ソーシャルメディアなど、さまざまな分野のプロジェクトとの連携が進む可能性があります。
エコシステムを支える開発フレームワークSubstrateを使えば、開発者はあらかじめ用意されたモジュールを組み合わせて独自チェーンを構築できます。
Web3財団やコミュニティのトレジャリーファンドによる資金援助を受けながら、豊富な開発リソースが共有されていることもポルカドットの強みです。
今後はWeb3の普及とともに、ポルカドットが基盤としてどの程度の存在感を示せるかが注目されます。
ポルカドット/DOTの過去に起こった事件
- ICO資金凍結事件で約9000万ドル分のETHがロック
- パラチェーンにおけるハッキング例
- ガバナンス体制の変遷に伴う混乱
ICO資金凍結事件(2017年)
ポルカドットが誕生した初期段階で大きな問題となったのが、ウォレットのバグによる大量ETHの凍結事故です。
2017年のICOで調達した資金の一部がParity社製のマルチシグウォレットの不具合によって動かせなくなり、当時のレートで約9000万ドル分のETHが事実上ロックされてしまいました。
開発資金への影響が懸念されましたが、プロジェクトチームは追加のトークン売却などによって対応し、開発を継続する道を選択しています。
この事件はスマートコントラクトのセキュリティやガバナンスに関する問題を浮き彫りにしました。
ウォレットの管理ミスやバグがプロジェクト全体に深刻な影響を及ぼすことを示した事例でもあります。
最終的にイーサリアムコミュニティからのハードフォーク提案は実施されず、ポルカドットは資金が凍結されたままでも前進する決断を下しました。
パラチェーン関連のセキュリティ課題
ポルカドット本体のリレーチェーンが重大なハッキング被害を受けた事例は報告されていませんが、パラチェーン上ではセキュリティリスクが顕在化するケースがあります。
たとえばAcalaネットワークのハッキング事件では、ステーブルコインaUSDが大量に不正発行されて価格が暴落する事故が起きました。
開発チームとコミュニティが連携して緊急停止やトークンの凍結など対処を行い、被害拡大を阻止したものの、利用者に不安が広がったことは否めません。
こうした問題が発生すると、ポルカドット全体の信頼に影響する可能性もあります。
ただし、パラチェーンごとに機能や独自ルールが分かれているため、あるパラチェーンでトラブルが起きてもリレーチェーンや他のパラチェーンまで巻き込まれるリスクは比較的小さいとされています。
今後もパラチェーン開発者によるコード監査やセキュリティ強化の取り組みが重要となるでしょう。
ガバナンス面での課題と対応
ポルカドットはオンチェーンガバナンスを採用しているため、アップデート内容や提案がコミュニティの投票で決まる仕組みになっています。
2022年以降に導入が進んだOpenGovは、従来よりも多くの人が提案を出せる反面、提案数が急増して審議が追いつかないといった課題も出てきました。
投票率を高める工夫や提案の質をチェックする仕組みが必須となり、実際にFellowshipと呼ばれる技術審査団が設けられている状況です。
また、創設者であるギャビン・ウッド氏が一時期CEOを務めていましたが、技術開発に専念するためCEO職を離れ、体制が変わった局面もありました。
トップの人事異動はコミュニティに大きな影響を及ぼす場合がありますが、現在のところは後任CEOが経営面を担当し、ウッド氏はアーキテクトとしてプロトコル開発に集中しているようです。
こうしたガバナンス上の試行錯誤は続いていますが、分散化を目指すポルカドットらしい動きといえます。
ポルカドット/DOTとは まとめ
ポルカドット(DOT)は、複数の独立したブロックチェーンを一つのネットワークにまとめ上げ、相互運用性と高い拡張性を両立しようとする意欲的なプロジェクトです。
リレーチェーンによるセキュリティ共有やNPoSでのステーキング、そしてオンチェーンガバナンスといった技術要素が組み合わさることで、従来のブロックチェーンが抱えてきた課題を克服しようとしています。
これまでに大型ICOの成功やギャビン・ウッド氏の注目度があり、エコシステムが拡大している点が強みといえるでしょう。
ポルカドット2.0といった大型アップグレードが予定されているため、これからもネットワークの性能や利便性が向上していく可能性があります。
開発面で活発な動きが続いているだけでなく、政策担当者向けのセミナーなど社会実装を意識した取り組みも進められているため、長期的に見ても注目度の高いプロジェクトといえるでしょう。
投資を検討する際には市場価格の変動リスクや技術的複雑さを踏まえつつ、ポルカドットが描くマルチチェーンの未来がどのように実現していくのかを継続的に見守ってみてはいかがでしょうか。