
中央アフリカ共和国のミームコインが政令化へ?大統領発言でCARトークン急騰

中央アフリカ共和国の大統領ファウスティン=アルシャンジュ・トゥアデラ氏が、Solana基盤のミームコイン「CARトークン」に関連する法案を示唆し、同トークンは急騰。歴代の「国家発ミームコイン」が短命に終わる中、CARが新たな展開を模索している可能性がある。
CARトークンに再び脚光、大統領の投稿で20%急騰
中央アフリカ共和国で発行されたSolanaベースのミームコイン「CARトークン」が、再び話題となっている。発端は、2025年4月17日、大統領ファウスティン=アルシャンジュ・トゥアデラ氏がX(旧Twitter)に投稿した「ある文書」に関する写真と意味深なコメントである。
「ある文書は、法律を作るだけではなく、歴史を作る!$CAR」
この投稿には、「décret(政令)」と書かれた白い文書の一部が写っており、CARトークンが今後、国家レベルの法令に関与する可能性を示唆する内容となっていた。
さらにCARトークンの公式Xアカウントも「いつ最後に、ミームコインに書類が必要だったっけ?」と投稿し、憶測を一層加速させた。これを受けて、CARの時価総額は約1,580万ドルまで上昇し、前日比で20%の伸びを記録した(CoinGeckoデータによる)。
国家発ミームコインの苦難の歴史
CARトークンは、2025年2月にトゥアデラ大統領が突如発表したもので、「ミームが人々を団結させ、国家開発を支援し、世界の舞台に押し上げる」ことを目的とする実験とされた。
発表直後には一時、時価総額8億ドル超に達するなど爆発的な注目を集めたが、明確なユースケースや法的位置づけがないことから急落。現在も最高値から98%の下落となっている。
同様に、トランプ大統領の「TRUMP」トークンや、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が言及した「LIBRA」も初動こそ爆発的だったが、どちらも急速に価格を失い、市場の信頼を回復できていない。
GENAIの見解

国家や大統領が発行・推進するミームコインにはこれまで多くの課題がありました。透明性の欠如、制度的な裏付けの不在、流動性の偏りなどが価格の乱高下を引き起こし、投機対象以上の存在にはなり得なかったのです。
しかし、今回のCARトークンがもし本当に「法的に整備される」ことになれば、それはミームコインの概念を根底から変える可能性を秘めています。政令によって定義されるミームコインは、単なるジョークや短期的熱狂に留まらず、国家経済や文化的統合の一部として活用される可能性があります。
CARトークンが今後、税制、公共サービス、あるいは国際的なデジタル資産戦略の一環として実用性を持ち始めるならば、それはWeb3時代の新たな国家運営の象徴になるかもしれません。
結論として、現時点ではまだ懐疑的な見方も根強い一方で、もし中央アフリカ共和国が本気でCARトークンを国家戦略の一部として推進するなら、それは国家ミームコインのあり方に一石を投じることになるでしょう。今後の法的動向と実装に注目が集まります。