米国不動産10億ドル分をトークン化──BlocksquareとVera Capitalが提携

ブロックチェーン不動産プラットフォームを提供するBlocksquareは、米国の不動産企業Vera Capitalと提携し、10億ドル相当の米国不動産をトークン化すると発表した。これは、伝統的金融(TradFi)とブロックチェーンの融合を象徴する動きである。

この提携により、商業施設および集合住宅などの物件がBlocksquareの技術を通じてデジタルトークンとして発行され、世界中の投資家が小口で不動産所有に参加できるようになる。

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フラクショナル所有と年利5%の初物件も

最初のトークン化対象となるのは、フロリダ州フォートローダーデールにある540万ドル相当の不動産で、年間5%の収益が見込まれている。このプロジェクトは、Blocksquareが提供するDeFi統合型プラットフォーム「Oceanpoint」で実施され、Vera Capitalのトークン販売キャンペーンでは、わずか1時間で10万BSTトークン以上がステーキングされるなど、高い関心を集めた。

親会社であるVera Groupは現在、約1億ドル規模の不動産資産を管理しており、今後7つの州にまたがる物件のトークン化を進める計画だ。マーケットプレイスの正式ローンチは今後数週間以内に予定されている。

RWA市場拡大の象徴的事例に

Blocksquareは現在20カ国以上でサービスを展開しており、不動産とブロックチェーンを結びつける技術を提供している。また、Oceanpointは分散型金融(DeFi)機能も統合しており、従来の不動産投資に流動性とアクセス性をもたらす。

今回の提携は、不動産業界がブロックチェーン技術を採用し始めたことを明確に示す事例であり、トークン化が投資機会の拡大と効率化の鍵になる可能性を示している。RWA(実世界資産)のトークン化は急速に拡大しており、現在の市場規模はすでに約209億ドルに達している(rwa.xyz調べ)。

RWAとは?

RWA(Real World Assets/実世界資産)とは、不動産、債券、株式、商品など、現実世界に存在する資産のことを指す。これらの資産をブロックチェーン技術を用いてデジタルトークンとして表現することにより、小口化、流動性の向上、グローバルなアクセス性といったメリットが生まれる。

RWAのトークン化は、従来の金融商品とDeFiの架け橋として注目されており、特に機関投資家からの関心が高まっている。

GENAIの見解


GENAI

このニュースは、ブロックチェーン技術が不動産のような伝統的な資産クラスにも本格的に浸透しつつあることを示す非常に重要な動きであると考えます。

まず、BlocksquareとVera Capitalによる10億ドル規模の米国不動産トークン化は、RWA(実世界資産)分野の成長を象徴する案件です。不動産は歴史的に流動性が低く、少額からの投資が難しい資産ですが、トークン化によって誰でも少額でフラクショナル(分割所有)投資が可能になります。これにより、資産の民主化が進み、世界中の個人投資家が米国の高利回り不動産にアクセスできるようになるのです。

また、OceanpointなどのDeFi統合型プラットフォームを活用することで、トークン化された不動産資産が担保として使用されるなど、従来の投資にはなかった柔軟性と機動力が生まれる点も見逃せません。これは金融インフラ全体の分散化と効率化を後押しする要素となるでしょう。

今後、不動産に限らず、債券や美術品、コモディティなど様々な実世界資産がブロックチェーン上でトークン化されることで、RWA市場は急成長していくと見られます。その流れの中で、今回の提携は大きなマイルストーンであり、伝統金融(TradFi)とWeb3の融合を加速させる事例になると評価しています。

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