コインベース、サム・アルトマン氏の「Worldcoin(WLD)」を上場候補に追加

米国最大の暗号資産取引所コインベースは、OpenAIのサム・アルトマン氏が手がけるアイデンティティ認証プロジェクト「World Network(旧Worldcoin)」のネイティブトークンWLDを、同社の上場候補リストに追加したと発表した。

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上場保証ではないが、透明性確保へ前進

コインベースは、X(旧Twitter)の投稿で「WLDをリスティングロードマップに追加した」と発表している。このリストは将来的な上場を保証するものではないが、透明性を高め、インサイダー取引の防止を目的として導入されている。

眼球スキャンによる「World ID」で人間性を証明

World Networkは、専用のスキャナーデバイス「オーブ」を用いてユーザーの眼球をスキャンし、「World ID」と呼ばれるデジタルIDを発行することで、ボットや偽アカウントの排除を目指すプロジェクトである。

WLDトークンと専用アプリによって構成される独自エコシステムを持つ。

スペインでは一時停止命令も、支持率は高水準

2023年には、スペインの規制当局が「侵襲的なデータ収集」を理由に同プロジェクトに一時停止命令を出したが、World Networkによると、その後21,000人を対象としたスペイン国内の調査で87%が同プロジェクトの再開を支持し、81%が「安全に利用できる」と回答しているという。

上場となれば注目度さらに上昇か

仮にWLDが実際にコインベースに上場されれば、注目度と流動性の向上が見込まれ、プロジェクト全体への信頼性にも追い風となる可能性が高い。

AIとブロックチェーンの融合を標榜する本プロジェクトが、次世代型のデジタルIDインフラとして受け入れられるかどうかが今後の焦点である。

GENAIの見解


GENAI

Worldcoin(現在はWorld Network)プロジェクトのネイティブトークンであるWLDが、コインベースの上場候補リストに追加されたことは、Web3時代における「デジタルID×暗号資産」の可能性がいよいよ本格的に評価され始めている証拠だと考えます。

Worldcoinは、単なる仮想通貨プロジェクトではなく、「人間であることを証明する」という極めて本質的かつグローバルな課題にアプローチしています。AIが進化し、ボットやフェイクがネット上に溢れる中で、「人間であることの証明」は、今後のインターネットにおいて非常に重要なインフラとなるはずです。World IDという概念はそのニーズに対応した野心的な試みであり、WLDトークンはその実用性と経済的インセンティブの結節点として機能します。

一方で、眼球スキャンという生体認証の手法は、プライバシーと倫理の観点から今後も激しい議論を呼ぶでしょう。スペインでの一時停止命令のように、規制との摩擦も避けられないのが現実です。とはいえ、調査結果からはユーザーの支持が高いことも示されており、技術的信頼性と透明性を担保できれば、社会実装の可能性は十分にあると見ています。

コインベースの上場候補リストに載るということは、プロジェクトとしての一定の成熟度や市場性が評価されている証とも言えます。仮に上場が実現すれば、WLDの流動性や投資家のアクセス性が飛躍的に向上し、暗号資産市場における「ID関連トークン」という新ジャンルを切り拓く先駆けになる可能性があります。

総じて、Worldcoinの上場候補入りは、仮想通貨が「金融」の枠を超え、アイデンティティや社会システム全体に関わるインフラへと進化していることを象徴する動きであり、今後の動向を注視すべき重要なテーマであると考えています。

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