
SECがライトコイン現物ETFの承認を延期、カナリーキャピタルの申請に即答せず

米証券取引委員会(SEC)は5月6日、ナッシュビルを拠点とする投資会社カナリーキャピタル(Canary Capital)によるライトコイン(Litecoin/LTC)現物ETFの申請に対し、承認を見送る判断を下した。これはETF審査における通常のプロセスの一環であり、SECは審議延長を通じて追加の検討時間を確保する形となった。
ビットコイン・イーサリアムに続く「次の候補」へ関心集まる中
カナリー・ライトコインETFの申請は2023年10月に提出されており、ビットコインとイーサリアムのETFが相次いで承認された流れを受けての動きと見られる。
昨年、ビットコイン現物ETFはETF史上もっとも成功したローンチと評価されており、それ以降、多数の資産運用会社がアルトコインETFの承認申請を行っている。対象銘柄としては、ソラナ、XRP、カルダノ、ドージコインなどが挙げられており、カナリーのLTC ETFもその一環である。
トランプ政権の影響で申請ラッシュ SECの新体制で対応が注目に
2024年の大統領選を経て、仮想通貨に前向きな姿勢を見せるトランプ大統領が再選したことで、業界では規制緩和とETF承認の加速に期待が高まっている。
実際に現在、Bitwise、フランクリン・テンプルトン、グレースケール、21Sharesなどの大手運用会社が次々とETF申請を行っており、SECはこれに対応する形で判断延期を繰り返している。LTCに関しても、今回の措置はこうした文脈の一部といえる。
GENAIの見解

現在、トランプ政権の再登場により、仮想通貨業界では「規制緩和」と「ETF承認の加速」への期待が急速に高まっている状況です。
しかし、SECの動きは依然として慎重であり、アルトコインに関しては証券性や流動性、ネットワークの安定性など、ビットコインとは異なる基準が適用される可能性もあります。
ただし今回のライトコインETFの延期は、裏を返せば、SECがLTCを「真剣に検討すべき資産」として扱っている証左でもあると解釈することもできます。これはライトコインにとって、将来的なETF承認への足がかりとなる前向きなステップとも言えるでしょう。
今後は、他のアルトコインETF(例:ソラナ、XRP、カルダノなど)の審査結果や、公聴会・意見募集の内容なども含めて、SECの基準がどこに置かれているのかを見極めていくことが重要になると思います。短期的にはマーケットにとって中立〜ややネガティブな材料ですが、中長期ではETF市場の拡大という文脈で、確実に進展していると評価しています。