
Axie Infinityとは?仮想通貨AXS/SLPの仕組みや始め方をわかりやすく解説!

プロトレーダー Trader Zのイチ押しポイント!
- Axie Infinityとは、ブロックチェーン技術とNFTを組み合わせたオンラインゲーム
- プレイすることで暗号資産を得られるPlay to Earn(P2E)モデルが注目を集めた
- プレイヤーが育てたモンスター「Axie」や仮想土地をNFT化して実際に保有できる
- NFT(Non-Fungible Token)は、唯一無二のデジタル資産を表すトークンを指す
- 2021年11月頃には、550ETH(当時のレートで約230万ドル超)相当のNFT取引が成立
- 2021年頃にはa16zなどの大手投資家から約1億5200万ドルの資金調達に成功
- Axie Infinityのゲーム内経済は、AXSやSLPといったトークンが流通することで形成される
- AXSを保有していると、Axie Infinityの開発方針やシステムの変更に関する提案に投票できる
- SLPはゲーム内の活動によって得られる通貨で、Axieの繁殖を行う際に必須となる
- フィリピンやベネズエラなど通貨価値が安定しづらい地域での普及率が高り認知度向上につながった
- フィリピンなどでは、一時期最低賃金よりもAxieをプレイして得られる収益のほうが高くなった
- 2021年頃には1日あたり30~80ドル相当(約3000~8000円)稼げるプレイヤーも少なくなかった
- 人気増加によるプレイヤー数とSLPの供給量が急激に増え、価格の暴落につながった
- 規制面や法整備はまだ発展途上であり、世界的にもさまざまな議論が進められている
- 近年はハッキング事件やトークン価格の変動によるユーザー離れなどの課題が表面化

Axie Infinityは2021年〜2022年頃に、Play-to-Earn(P2E)という新しいトレンドを作り出し、世界中にブロックチェーンゲームブームを巻き起こしました。
フィリピンなど新興国のユーザーが、ゲームプレイを通じて生計を立てるというムーブメントは、まさに「経済圏がゲーム内に生まれた」証拠でもありました。



ただし、新規プレイヤーがどんどん入ってこないと経済圏が破綻するP2Eの構造自体が持続性に乏しく、結局ユーザー数は減少の一途をたどってしまいました。
ブロックチェーンゲームの真の価値は、「アイテムやキャラクターがプレイヤーの資産になること」にあります。
それがMetamaskやLedgerのウォレットに自分の資産として保存できて、しかも二次流通で自由に売買できる。これがweb3の真髄だと言えるでしょう。
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Trader Z
ディーリングアドバイザー
世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。


監修 Trader Z
ディーリングアドバイザー
世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。
Axie Infinityとは?
ブロックチェーンゲームの概念とNFT
ブロックチェーンゲームとは、従来のオンラインゲームとは異なり、ゲーム内資産の記録にブロックチェーンを活用するジャンルです。
Axie Infinityではイーサリアムの技術をもとに独自のサイドチェーンであるRoninを利用しており、これによって取引手数料を抑えながら多くのユーザーがゲーム内経済活動に参加しやすくなっています。
NFT(Non-Fungible Token)は、唯一無二のデジタル資産を表すトークンとして機能します。
ゲーム内に存在するAxieや仮想土地はすべてNFTとして発行されるため、同じように見えるキャラクターでも細かいステータスやパーツの組み合わせが異なることで価値が変わります。
強いスキルを持ったAxieや珍しいデザインのAxieは高額で取引される可能性があり、希少性があるほど市場価値が上がる点が魅力でもあります。
NFTの特徴とメリット
NFT化によってデジタルアイテムが自分のウォレットで管理できる形になるため、ゲームのサービスが終了しても取得したNFTは手元に残る可能性があります。
これによって実際の資産として扱いやすくなり、プレイヤー同士が安心して売買できる仕組みが形成されます。
また、運営会社の都合でアイテムが無効化される危険が減ることも、従来のオンラインゲームにはなかった強みとして挙げられます。
従来のオンラインゲームとの違い
ブロックチェーン技術の導入により、従来のオンラインゲームでは実現が難しかった「プレイヤー自身による資産の自由な流動」が可能となりました。
これまでのゲームでは、ゲーム内通貨やアイテムを現実のお金に換える行為は規約違反とされるケースが一般的でした。
しかし、Axie Infinityの世界では、それがゲーム設計として公に認められた形になっています。
ゲーム内のモンスターやアイテムがNFTとして存在するため、公式マーケットプレイス上で堂々と取引できるのです。
Play to Earn(P2E)モデルの重要性
Axie Infinityは「Play to Earn(P2E)」の概念を広く普及させたタイトルとして有名です。
P2Eとは、ゲームを遊ぶことで暗号資産を獲得し、現実の経済的価値に結びつく仕組みを示します。
特に、新興国のプレイヤーが生活費に充てるほどの利益を得られる可能性が生まれたことが大きなニュースとなり、さまざまなメディアで報じられました。
従来であればゲームは「遊び」であることが中心でしたが、Axie Infinityでは「仕事」や「投資」のような意味合いで参加するユーザーも増えました。
実際にフィリピンやベネズエラなど、通貨価値が安定しづらい地域での普及率が高まったことが、世界的な認知度向上につながった背景といえます。
Axie Infinityが生み出した独自経済圏
Axie Infinityのゲーム内経済は、AXSやSLPといったトークンが流通することで形成されています。
ユーザーはこれらを手に入れるために対戦バトルやアドベンチャーモードをこなし、Axieの繁殖や強化に再度トークンを使います。
こうした仕組みのなかで経済が循環し、所有しているAxieが戦闘能力に優れていればいるほど、ゲーム内で優位に立てる可能性が高まります。
同時に、Axieやトークンの売買が活性化すれば、取引手数料や繁殖コストなどで運営元も収益を得る形になり、ユーザーと運営企業の利害が一致しやすくなる点が特徴です。
大規模なコミュニティが育つことで外部から投資が集まり、新しいゲームモードやNFTの開発も進むようになります。
こうして一つの大きな経済圏が誕生し、従来の「遊びの枠」を越えた規模へ拡大しました。
他のP2E事例との比較
Axie Infinityが成功を収めたことで、同様のP2Eモデルを採用するブロックチェーンゲームが数多く登場しました。
なかには、一時的に流行するだけで終わってしまうタイトルや、トークン価格が暴落してユーザーが大幅に減少するケースもあります。
Axie Infinityが注目に値する理由は、きちんとコミュニティを形成しながらPlay to Earnの仕組みを運営してきた点です。
ただし、Axie Infinityにおいてもトークン価格の変動が大きいのは事実です。
高騰時には多くの新規プレイヤーが参入し、価格下落時には離脱する人が増えるなど、他のP2Eゲームと同様の課題を抱えています。
ここで重要なのは、P2Eモデルに参加する際には資金投下を行うリスクを理解しつつ、ゲームとして楽しむ姿勢を忘れないことかもしれません。
Axie Infinityの遊び方・始め方
必要なもの(ウォレット・初期投資など)
Axie Infinityを始めるには、まず仮想通貨を保管するためのウォレットが必要です。
RoninウォレットやMetaMaskなど、イーサリアム系のウォレットを用意し、取引所で暗号資産を購入してウォレットに送金する流れが一般的です。
ウォレットを用意したら、公式のマーケットプレイスでAxieを3体購入する必要があります。
この初期費用が、参入障壁の一つとも言われてきました。
ただし、新バージョンであるAxie Infinity: Originでは無料で使える体験用Axieが実装され、以前よりもハードルは下がりつつあります。
無料Axieではトークンを稼ぐことは難しいものの、実際にゲーム性を確かめてから本格的に投資するかどうかを決められるようになった点が初心者にとって助けになるかもしれません。
ゲーム内の基本システム(バトル・繁殖・ランドなど)
Axie Infinityはターン制のバトルシステムを採用しています。
プレイヤーは3体のAxieでチームを組み、相手チームのAxieを倒すことを目指します。
Axieには特定のパーツやクラス(ビースト、バードなど)が存在し、カードを用いて戦略を組み立てる要素があります。
バトルに勝つとゲーム内通貨SLPを手に入れられる可能性がありますが、報酬量はアップデートによって変更されることもあるため、常に最新の情報を追う必要があるでしょう。
Axie同士を掛け合わせる繁殖システムも大きな魅力です。
繁殖にはSLPとAXSの一部を消費し、運が良ければ珍しいパーツを持つAxieが生まれることがあります。
育成に成功したAxieはバトルで強さを発揮するだけでなく、マーケットプレイスで高値で取引される可能性もあります。
さらに、Axie Infinityでは「ランド」と呼ばれる仮想土地のNFTも存在します。
プレイヤーはランドを保有することで、そこから得られる資源を使いAxieを強化したり、今後予定されている新要素でさらなるゲーム体験を拡張したりすることが可能になるといわれています。
土地の希少性や将来のアップデート内容によって、どの程度の価値が生まれるかは変動するため注意が必要です。
Axie Infinityゲーム内トークン(AXS・SLP)の仕組み
ガバナンストークンAXSとその役割
AXSはAxie Infinityのガバナンストークンとして発行されています。
ガバナンスとは、プロジェクトに関する重要な意思決定を行う際の投票権を指すことが多いです。
AXSを保有していると、Axie Infinityの開発方針やシステムの変更に関する提案に投票できる可能性があります。
また、AXSをステーキングすることで追加の報酬を得られる仕組みも存在するため、ただ保有しているだけでなく、エコシステムに参加して報酬を狙う選択肢があります。
AXSは需要が高まれば価格が上昇する可能性もありますが、逆に仮想通貨市場全体の下落や、Axie Infinity自体の人気低迷に伴って大きく価値を落とす恐れも否定できません。
投資目的で購入する場合は、Axie Infinityの運営状況やゲーム内アクティブユーザー数などをチェックすることが望ましいでしょう。
ゲーム内通貨SLPと繁殖システム
SLPはゲーム内の活動(バトル勝利など)によって得られる通貨で、Axieの繁殖を行う際に必須となるトークンです。
これまでSLPは多くのユーザーが大量に獲得する一方で需要が特定の用途に限られていたため、価格が乱高下する局面がしばしば見られました。
SLPを稼ぐことを主目的にプレイを続けるユーザーが増えると、SLPの供給過多によるインフレが起こる可能性が指摘されてきました。
運営側は、SLPの供給と消費のバランスを調整しようと、報酬の見直しや繁殖コストの変更を行うことがあります。
こうした細かい調整は、Axie Infinityという大きなゲーム内経済を維持するためにも重要な作業です。
初心者の場合は、現状のSLP報酬システムをきちんと理解し、自身が目指すスタイル(バトル重視か繁殖重視かなど)に合わせて行動するほうがリスクを抑えられるかもしれません。
Axie Infinityが有名になった背景
世界的ユーザーの急増とコミュニティの拡大
Axie Infinityが世界的に有名になった大きな理由は、ユーザー数が爆発的に増えたことにあります。
特に2021年前後には、新型コロナウイルスの影響で在宅ワークや失業などが増えた一部地域において、Axieをプレイすることで生活費をまかなう人が相次いだとも報じられました。
フィリピンなどでは、最低賃金よりもAxieをプレイして得られる収益のほうが高くなった時期があり、多くのメディアが取り上げるほどの社会現象に発展しました。
また、高額な初期投資が必要とされる一方で、スカラーシップと呼ばれる仕組みがコミュニティ主導で発展したことも注目すべき点です。
これは、資金を持つユーザーがAxieを貸し出し、ゲームをプレイしたいが初期投資が難しい人が代わりにプレイし、得られた報酬の一部を貸主に支払うという形です。
こうしたスカラーシップによって、資金力のない層でも参加できるようになり、さらにユーザー数が拡大していきました。
投資家・メディアからの注目
Axie Infinityは、ただゲームが人気になっただけではなく、投資家や著名ベンチャーキャピタルからも大きな関心を寄せられました。
2021年の段階で既に数千億円相当の時価総額に達していたほか、NFTや仮想通貨関連のプロジェクトとしては異例の大規模な資金調達を行ったことも話題となりました。
開発元のSky Mavisは、2021年10月頃に行われたシリーズBラウンドで、アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz, a16z)などの大手投資家から約1億5200万ドル(約152百万ドル)の調達に成功したと報じられています。当時の為替レートにもよりますが、日本円でおよそ170~180億円規模に相当する大規模な資金調達だったとされています。
このシリーズB以前の2021年5月ごろにも、マーク・キューバンやアレクシス・オハニアン(Reddit共同創業者)らを中心とする投資家から約750万ドルのシリーズA資金調達を行っており、短期間でさらなる大型調達を実現したことが大きな話題となりました。
過去最高値で取引されたNFTは?
また、NFT市場の拡大に伴い、Axie Infinityのキャラクターや土地が高額で売買されるケースが相次ぎました。
Axie Infinityでは、キャラクター(Axie)や仮想土地(Land)などさまざまなNFTが売買されていますが、特に高額で取引されたのはランド(土地)NFTです。
2021年11月頃には、550ETH(当時のレートで約230万ドル、2.5億円超)に相当する取引が確認されており、Axie Infinity内のNFTとしては過去最高額の一つとして広く報じられました。
なお、ゲーム内の単体Axie(キャラクター)でも、300ETH以上(当時1億円超)で取引された事例があり、希少価値の高いNFTには驚くほどの金額がつくこともあります。
Axie Infinityを取り巻く注目ニュースと動向
Roninハッキング事件の影響とセキュリティ対策
2022年には、Axie InfinityのサイドチェーンであるRoninネットワークが大規模なハッキング被害を受けました。
数億ドル相当の暗号資産が盗まれたとも言われ、この事件はブロックチェーンゲームのセキュリティ面に大きな疑問を投げかけました。
開発元であるSky Mavisは、取引所のバイナンスなどと協力して被害を補填すると発表し、セキュリティの強化に取り組む姿勢を明確にしています。
このハッキング事件をきっかけに、ブロックチェーンゲーム全体が抱えるリスクとして「分散型とはいえ大規模ハッキングの標的になり得ること」があらためて注目されました。
大金が動く仕組みである以上、狙われるリスクは避けられないかもしれません。
ただし、運営側が迅速に補填策を提示した点は、ユーザーの信頼を維持するうえで重要だったと考えられます。
Axie Infinity: OriginやHomelandなどのアップデート
Axie Infinityの開発チームは、ユーザー離れへの対策やゲームとしての魅力を向上させるため、新バージョンのAxie Infinity: Originをリリースしました。
Originでは、グラフィックやゲームバランスが刷新され、チュートリアル的な無料Axieが導入されたことが話題となりました。
これによって、これまで参入をためらっていた初心者層にも敷居が低くなった可能性があります。
さらに、Homelandと呼ばれるランド(仮想土地)を活用したシミュレーションモードのテストも始まっています。
自分の所有する土地にAxieたちを配置し、資源を集めたり街を発展させたりする要素が追加されることで、単調なバトルゲームの域を超えた体験を提供しようという狙いがあるようです。
こうしたアップデート次第では、Axie Infinityが再び注目を集める機会が訪れるかもしれません。
規制動向と各国政府の対応
ブロックチェーンゲームで稼いだ収益は所得とみなされるケースがあり、フィリピンの財務省がAxie Infinityの収益にも課税方針を示したニュースは多くのユーザーを驚かせました。
基本的に暗号資産で得られた収益は各国の税法に従って申告義務があるため、Axie InfinityのようなP2Eモデルが一般化するほど、国々の規制当局は対応を求められています。
日本においても、資金決済法や景品表示法など、既存の法律との兼ね合いが議論される段階にあります。
現在は、法整備が完全には追いついていないため、将来的に大きな変動が起こる可能性も否定できません。
Axie Infinityで得たトークンを売却して現金化する際には、必ず最新の規制情報や専門家の意見をチェックすることが大切といえます。
Axie Infinityのリスクと課題
トークン価格の変動と市場リスク
最大のリスク要素として、トークン価格の変動が挙げられます。
特にSLPは需要と供給のバランスが変わりやすいため、大量の供給が一斉に市場に出ると価格が急落する可能性があります。
Axie Infinityのユーザー数が急激に増加した際にはSLPの需要が高まって一時的に上昇しましたが、ブームが落ち着くと価格が下がり、大きな損失を被ったプレイヤーも少なくありません。
AXSについても、暗号資産の価格変動に左右される部分は大きいです。
市場が盛り上がれば値上がりするかもしれませんが、暗号資産全体が下落傾向に入った時期には大幅に価格を落とすケースも見られました。
こうしたトークン市場のリスクを理解しないまま大金を投入すると、思わぬ損失を抱えるかもしれない点には注意が必要です。
ユーザー離脱とゲーム内インフレ問題
Axie Infinityは人気が高まるにつれて、多数のプレイヤーが日々トークンを稼ぐ状態になりました。
その結果、SLPの供給量が急激に増え、価格の暴落につながったと言われています。
このようにゲーム自体の成長がユーザー同士の競争と供給過多を引き起こし、インフレが止まらなくなるリスクを内包していることは否めません。
また、ブロックチェーンゲームは投資目的だけで参入する人も一定数いるため、利益を狙えなくなったと判断された途端にユーザーが大量に離脱する恐れがあります。
一時的なブームによって盛り上がっていたコミュニティが急速にしぼんでしまう事例は珍しくありません。
Axie Infinityはバトルや土地開発といったゲーム要素の強化により、長期的な安定を目指しているとみられますが、現時点ではテコ入れがどれほどの効果を上げるかは未知数といえます。
運営体制・法規制の不確定要素
Sky Mavisはベトナム拠点のスタートアップであり、2021年から2022年にかけて急成長を遂げましたが、大規模なハッキング事件や相次ぐアップデートで常に変化が求められています。
プロジェクトの根幹を支えるRoninネットワークが安定的に稼働し続けるかどうかも含め、運営体制にはまだ未知の部分が多いかもしれません。
ブロックチェーン技術を利用したゲームが普及するにつれ、法的な取り扱いも複雑になっています。
各国での規制方針が定まっていないうちは、いつ突然厳しい規制が導入されてAxie Infinityに影響が及ぶか分からない状況です。
特に日本はゲームとギャンブル、金融の線引きが厳しいため、海外とは異なる展開をたどる可能性も指摘されています。
Axie Infinityの将来性と今後の展望
ゲームとしての成長余地(ランド拡張・新モード)
Axie Infinityは、まだ発展途上のタイトルであり、Homelandをはじめとする新モードやイベントなどが順次公開されています。
ランドの拡張要素が本格的に実装されれば、いわゆるメタバースのような世界観でAxieたちを活躍させることができるかもしれません。
バトルだけではなく、農業や資源管理、他プレイヤーとのコミュニティ形成など、より多面的な楽しみ方ができるようになることが期待されています。
また、無料で使える体験用Axieの導入によって、初心者がゲームに触れる機会は確実に増えました。
ゲームとしての完成度や魅力を高めることで、投資目的ではなく純粋に遊びとして続けるユーザーが増えるかどうかが、今後の課題の一つといえるでしょう。
ブロックチェーン業界全体での位置づけ
Axie Infinityはプレイトゥアーンの先駆けとして一時代を築いた存在です。
既に同じようなコンセプトを持つブロックチェーンゲームが多数登場しているなか、先行者として培ったコミュニティ基盤や知名度は大きなアドバンテージになるかもしれません。
大型のハッキング事件を乗り越えた経験は、セキュリティや運営体制の整備にも役立つはずです。
同時に、NFTやメタバースに対する世間の理解が深まるほど、Axie Infinityのポテンシャルが再評価される可能性もあります。
一方で、仮想通貨市場そのものが不安定な状況にあるため、ブロックチェーンゲームの盛衰も市場環境に左右される部分は避けられません。
長期的に安定した成長を遂げるためには、ゲーム体験そのものが魅力的であることや、コミュニティの継続的なサポートが不可欠です。
Axie Infinityまとめ
Axie Infinityはブロックチェーンゲームを代表する存在として、多くのユーザーを惹きつけてきました。
可愛いキャラクターの育成やバトルを軸にしつつ、NFT化されたデジタル資産を売買できる仕組みが大きな関心を集めた要因といえます。
Play to Earnの概念を広く浸透させた一方で、トークン価格の急変やハッキング被害など、想定外のトラブルにも見舞われました。
それでも、開発チームはゲーム内容の刷新やランド機能の拡張など積極的に取り組んでいます。
無料体験Axieの導入により新規参入がしやすくなったことで、今後は投資に偏らず、ゲームとしての魅力を追求する方向へシフトするかもしれません。
ブロックチェーンゲームという新しい枠組みのなかで、Axie Infinityがどのように進化していくかはまだ未知数ですが、今後も目が離せないプロジェクトとして位置づけられるでしょう。
参加を検討する際は、トークン価格や市場リスク、法規制などの面で注意を払い、ゲームとしての楽しさと投資要素をバランスよく捉えることが大切です。
ブロックチェーン技術がより一般的になるにつれ、このジャンルは今後さらに発展していく可能性があります。
Axie Infinityはその最前線を走っているからこそ、これからも多くの注目を集め続けるでしょう。