
ICP /インターネットコンピューターとは?将来性や特徴を徹底解説!

プロトレーダー Trader Zのイチ押しポイント!
- ICPが目指すのは従来のインターネットを根本から変える次世代のインフラストラクチャ
- アプリそのもが全てブロックチェーン上にのることで自由で止まらず誰にも消されないWebサービス
- AWSやGoogleCloudのような企業のサーバーに頼らず、分散化された安全で透明性のあるインターネット環境
- 個々のコンピューターをデータセンターとして使用することで従来のクラウドサーバー依存を脱却
- アプリやサービスを誰にも止められず運営し続けれる自由なインフラが実現
- ユーザーやアプリが増えて使われれば使われるほど、太く強くなっていくネットワーク構造
- ICPは従来のブロックチェーンとは一線を隠す驚異的なスケーラビリティ構造
- 常に最適なリソースを確保する無制限の容量を持つパブリックブロックチェーン
- Google・IBM・Apple出身の開発者たちが集結し、世界最高レベルの頭脳が支えるICPの革新力
- 開発母体は超強力な世界最大規模のブロックチェーン研究機関DFINITY財団
- Ethereum創業者も注目した世界中の投資家から400億円超の開発資金が注がれるプロジェクト
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- Bybitは豊富な取り扱い銘柄と世界的に利用者の多い仮想通貨取引所
- ICPは現在、海外取引所でのみ取引が可能なため、まずは日本円の入金ができるGMOコインを開設!

従来のWebサービスは、どんなに分散化をうたっていても、根幹部分では中央集権なクラウドサービスに依存してきました。
ICPはこの構造全体を見直し、アプリ全体をブロックチェーン上だけで完結できる仕組みを実現しています。
中央に依存しないインターネットインフラの構築に向けた大きな一歩です。



ICPを開発するDFINITY財団は、スイスに本拠を置く世界最大のブロックチェーン研究機関で、GoogleやIBM、Appleといった大手テック企業の出身者が中心となっており、科学者やエンジニアたちによる超本格的なプロジェクトとして注目されています。
スケーラビリティコストで課題はありますが、長期視点でWebの未来を本気で構築しようとする少数派のチェーンです。
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Trader Z
ディーリングアドバイザー
世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。


監修 Trader Z
ディーリングアドバイザー
世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。
仮想通貨ICP(Internet Computer Protocol)とは?
通貨名称 | Internet Computer Protocol |
通貨単位 | ICP |
発行枚数 | 532,790,509ICP(最大発行枚数は設定されていません) |
初期公開 | 2021年5月 |
時価総額 | ¥368,148,704,334(2025年5月8日) |
主な特徴 | 超高速スマートコントラクト、無制限スケーラビリティ |
公式サイト | https://www.icp-japan.org/about-icp |
ICP(Internet Computer Protocol)は、米国のDFINITY財団が開発した次世代型のパブリックブロックチェーンであり、従来のインターネットやクラウドの仕組みを根本から変革することを目的とした革新的なプロジェクトです。
最大の特徴は、Webサイトやアプリケーションそのものをブロックチェーン上に完全に構築・稼働させられるという点にあります。
これは、従来のようにAWSやGoogleCloudといった中央集権的なサーバーを使わずに、世界中のノード(個々のコンピューター)によってサービスを提供できるということです。
ICPトークンは、そのネットワーク内での運用コストの支払い(Cyclesへの変換)や、ガバナンス投票などに使用され、ICP=トークン(暗号資産名称)、InternetComputer=ブロックチェーンの名称と覚えておきましょう。
上場当初はわずか数日で時価総額トップ10にランクインし、大きな注目を集めました。
ICPの3つの強みと特徴
使えば使うほど拡張するインターネット空間
ICPは、ユーザーやアプリの数が増えても、ネットワーク全体の処理能力と保存容量を自動でスケールさせることができる仕組みを持っています。
これは、一般的なブロックチェーンのように「混雑=遅延・ガス代高騰」となるのではなく、使われるほど成長していくネットワーク設計になっているからです。
ICPでは、Canisterと呼ばれるスマートコントラクトがアプリごとに機能し、それらがサブネットというグループに分散されます。アクセスやデータが増えれば、新たなサブネットが自動的に追加され、全体の負荷が分散されていきます。
そのため、まるで「人や車が増えるたびに道路が勝手に増える都市」のように、ネットワークは自然に拡張し、常に快適な状態を維持できるのです。
この圧倒的なスケーラビリティこそが、ICPが従来のブロックチェーンとは一線を画す最大の特徴のひとつです。
スマホ感覚の速さ?ICPは平均1.4秒での処理が完了
ICPのすごさは「ブロックチェーンなのに、スマホアプリと同じくらいサクサク動く」ところです。
実際にトランザクション取引の確定には平均1.4秒しかかかりません。
これは、Ethereumだと15分、他の人気チェーンでも数秒~数十秒かかる場面があることを考えると、まるでWeb2の速さでWeb3が使えるレベルです。
NFTの発行も、アプリの反応も「タップしてすぐ」の感覚に近いスピード感です。
「ブロックチェーンって重いし遅いんでしょ?」と思っている人ほど、ICPの速さには驚くはずです。
ユースケース最前線
ブロックされないSNSと、オンチェーンで遊べるNFTゲームが登場中
ICPでは、すでに複数の実用的なアプリがブロックチェーン上で稼働しています。
代表的なのが、分散型SNS「OpenChat」と、NFTゲーム「IC Gallery」です。
- OpenChat
- LINEやDiscordのようにリアルタイムでチャットができるSNS
- データすべてがブロックチェーン上に保存されているため、特定の企業や国による削除・検閲が不可能
- メッセージもIDもサーバーも「分散管理」されているため、誰かの都合でサービスが止まる心配がない
- IC Gallery
- NFTアートを自分の部屋に飾って鑑賞したり、他のプレイヤーと共有したりできる仮想空間型のゲーム
- 従来のゲームのように運営企業に依存せず、自分のNFT資産が“完全に自分のもの”としてゲーム内に活かせるのが特徴
このように、ICPでは「ただのDeFiや取引所だけではない、本物のWeb3サービス」が動き始めており、今後も実用性の高いアプリの拡大が期待されています。
低コストのDeFi体験と、ラップ不要のビットコイン連携
ICPでは、InfinitySwapなどの分散型取引所(DEX)が稼働しており、ガス代を気にせずトークン取引やステーキングが可能です。
さらに、ckBTC(Chain Key Bitcoin)を使えば、ビットコインを預けたりラップせずに、ICP上でそのまま使えるクロスチェーン機能も実装できます。
DeFiでも「実用レベル」に達しているのがICPの強みです。
DFINITY財団と開発体制
世界的エンジニアが結集する強力な開発チーム
開発を主導するDFINITY財団には、Google、Apple、Facebookといった大手テック企業の出身者が多数在籍しています。
中でも、WebAssemblyや分散システムの設計に長けたエンジニアや研究者が揃っており、ブロックチェーン領域でも高度な技術力が集約されたチームです。
この強みが、インターネットコンピュータ(ICP)のスケーラビリティや高性能処理を支える基盤となっています。
思想・ビジョンを牽引する創設者と強力な支援体制
DFINITYの創設者であるドミニク・ウィリアムズは、Webの中央集権構造に強い課題意識を持ち、「誰にも止められず、検閲されないWeb」の構築をプロジェクトの核としています。
その思想に共鳴する形で、Andreessen Horowitz(a16z)やPolychain Capitalといった著名VCから1億ドル以上の資金調達を実現しており、テクノロジーと理念の両面を兼ね備えた希少なプロジェクトとして注目されています。
ICPの将来性と残る課題
年20%超成長クラウド市場に、分散型ICPが割って入る理由
クラウド市場は今後も高成長が続くと予測されており、Grand View Researchによれば、2025年〜2030年の年平均成長率は20.4%、市場規模は2030年に約24兆円(2兆3,900億ドル)に達すると見込まれています。
※出典:Grand View Research
この巨大市場に対し、中央集権の制限を持たない分散型クラウドとしてのICPが注目されています。
ユーザー自身がデータを管理できる自由度や、サービス停止・検閲リスクを排除できる特性が、従来型クラウドの課題を解決する新たな選択肢として期待されています。
GAFAを超えてICPが狙う次世代インターネットの覇権
ICPは、GoogleやAmazonのような巨大プラットフォームに依存せず、誰でもサービスをつくり、自分で所有・運営できる分散型インターネットの実現を目指しています。
従来は企業に握られていたデータやアカウントの支配権をユーザー自身に取り戻すことで、「奪われず、止められず、自由に使えるWeb」という次のインターネットの覇権を狙っています。
ICPが2040年に向けて100兆円規模へ拡大続く市場でとるべきポジション
2040年には、クラウド市場やWebインフラ関連市場の規模がグローバルで100兆円超に拡大すると予測されておりAI、IoT、分散アプリなどの進化とともに、今後さらに需要が高まっていきます。
この中で、ICPが狙うべきポジションは大きく2つあると考えられます。
- ICPが狙うべきポジション2つ
- 「分散型クラウドの選択肢」としての競争力
AWSやGoogle Cloudのような中央集権型クラウドに対し、ICPは「分散型インフラ」として、コストの安さ・自律性・停止リスクのなさなどを武器に、新興プロジェクトや個人開発者向けの代替クラウド基盤としての立ち位置を確立する可能性がある。 - 「Web3版App Store」のような分散アプリの発信地
ICPは、Webアプリそのものをブロックチェーン上に完全に構築できるため、将来的には「Web3時代のアプリ配信プラットフォーム」=アプリを作ってそのまま展開・運営できる場所としてのポジションを狙うこともできる。
- 「分散型クラウドの選択肢」としての競争力
こうした特性から、ICPは将来的に次世代インターネットの中核を担う存在になる可能性が高いと考えられます。
スケーラビリティに限界?ICPが抱える壁
ICPは理論上「無限のスケーラビリティ」を掲げていますが、実運用ではいくつかの課題が見え始めています。
代表的な例として、SNS型dApp「Yral」では、ユーザーごとにCanister(スマートコントラクト)を作成する設計により、サブネットの負荷が急増。ICP開発者のManu氏も、Canisterの移動が困難で、負荷分散が十分機能していないと指摘しています。
また、ICPでは開発者がCycles(手数料)を負担する「リバースガスモデル」を採用していますが、ユーザー数が増えるほどコストも跳ね上がるため、大規模展開には依然として課題が残ります。
さらに、Canisterごとの命令数・メモリ・ストレージ制限やメッセージサイズの上限といった構造的なボトルネックも存在しており、現状の仕様ではすべてのWebアプリをICP単体でまかなうのは難しいという声も出ています。
このように、ICPは革新的な設計を持ちながらも、スケーラビリティの理想と現実のギャップをどう埋めていくかが、今後の成長を左右する重要なポイントです。
ICPトークン経済の仕組み
ICPトークンの用途とガバナンス:ネットワークの心臓として機能する設計
ICPは、ただの“仮想通貨”ではなく、Internet Computerネットワーク全体を動かす原動力として設計されています。
主な用途は以下の3つです。
- ネットワーク運営の燃料
- アプリ開発者は、ICPを「Cycles」に変換し、Canisterを動かす手数料として使用する。
- これはICPのガスのような役割で、使うたびにICPはバーン(焼却)される。
- 分散型ガバナンス(NNS)への参加
- ICPをステーキングすると、NNSと呼ばれるネットワークの意思決定機構に参加でき、提案に対する投票が可能になる。
- ステーキング期間が長いほど投票力が強まり、報酬も増加する。
- ノード運営者への報酬
- 世界中のノードプロバイダーがネットワークの基盤を維持し、ICPによって月ごとに報酬を受け取れる。
このように、ICPは「使う・支える・決める」すべての軸で活用され、トークンがネットワークと深く結びついた経済圏を構成しています。
供給量・バーンモデルと価格設計:使われるほど減り、価値が巡る仕組み
ICPは使用されるたびに「Cycles」に変換され、トークンが自動で焼却(バーン)される設計です。
ネットワーク利用が増えるほど供給が減るため、実需に応じた価格安定が図られます。
一方で、ノード報酬やガバナンス報酬には新規発行されたICPが使われますが、発行量は需要や参加率に応じて調整されるため、インフレは抑制されます。
ICPの価格推移と市場動向をプロトレーダーが解析!
チャート分析


上場初日のICPは $300〜$400 近辺まで急騰しましたが、熱狂が落ち着くとすぐに失速し、2021年夏以降は一貫した下落トレンドに入りました。
価格は 2022 年に二桁台前半で小さな持ち合いを作ったものの、新高値を更新できず下値を切り下げ続けたことが長期調整の背景です。
出来高は上場直後だけ突出しており、その後は滑らかに減少しています。


2025年5月現在、底固めとも停滞とも取れる形で直近半年のヨコヨコ推移は4〜5ドル前後で定着しており、時価総額ランキングでは中堅〜下位に位置しています。
取引高は70〜90万ICP /日を一定水準を維持しており、投げ売りは一巡し過熱感は薄れてきています。
以前と比べると、高値切り下げは鈍化してきており、2月のスパイク下落の水準で横ばいに入ってきているため、底打ちを示唆する動きにもなってきていますが、急速な出来高増などがみられないので資金流入の勢い、過熱度も期待度も薄い状態と言えます。
したがって 「材料待ちの退屈相場」 が続く公算が高く、新ファンダが出るまでは 現在のレンジ幅狙いの短期トレードが現実的です。
逆に、大型提携・ガバナンス改革・dApp急伸などのポジティブサプライズが出た瞬間には、薄いオーダーブックを突き抜ける上昇波が発生しやすいでしょう。
今のうちに注目しておけば、リスクを抑えつつ高いリワードを狙える可能性もあります。
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2025年ICPの注目ニュース
2025年、進化するICPの技術基盤、AIとマルチチェーンに対応
2025年に入り、ICPは次世代インターネットに向けて大きな技術的進化を遂げつつあります。
特に注目されたのが、DFINITY財団が発表した「Self-Writing Internet(自己生成するインターネット)」構想です。
これはAI技術を活用し、ユーザーが自然言語で指示を出すだけで、ICP上にノーコードでアプリを生成できるというもので、Web3開発のハードルを大きく下げると期待されています。
また、ブロックチェーン間の連携を強化する「Chain Fusion(チェーンフュージョン)」のアップデートも進行中です。
これにより、EthereumやBitcoinといった主要チェーンとの直接的かつ安全なクロスチェーン操作が可能になり、ICP上のアプリから他チェーン資産をスムーズに扱えるようになる見込みです。
この2つの動きは、ICPが「開発しやすく、つながりやすい」ブロックチェーンへ進化していることを示しており、今後のエコシステム拡大において重要な鍵となります。
エコシステム拡大と企業提携、機関対応と分散型AIの加速へ
2025年、ICPは一般ユーザーだけでなく、機関投資家や企業からも選ばれるための環境づくりを加速させています。
まず注目すべきは、ブロックチェーン業界で信頼の厚いElliptic(エリプティック)やCopper(カッパー)との提携です。
Ellipticはマネーロンダリングや不正送金を監視する分析ツールを提供する企業、Copperはデジタル資産を安全に保管・管理できる金庫役のような存在です。
この2社と連携したことで、ICPは「安心して扱える資産」としての信頼性を高め、大口の投資家や企業が参入しやすい体制を整えつつあります。
さらに、Hedera(ヘデラ)との共同研究も話題に。両者はそれぞれ異なる強みを持つブロックチェーンプロジェクトで、ICPは「高速かつ柔軟なアプリ開発」、Hederaは「効率的で安定したデータ構造(DAG)」に特化しています。
このタッグによって、「AIをブロックチェーン上で動かすための土台」を構築しようというのが狙いです。
たとえば、AIが自動で意思決定し、オンチェーンで情報を書き換える。そんな未来を見据えた分散型AIの基盤づくりが始まっています。
このように、ICPはただの仮想通貨ではなく、企業が本格的に利用できるWeb3インフラへと進化しようとしているのです。
まとめ
ICPは、ブロックチェーンの枠を超えて分散型インターネットを構築することを本気で目指している稀有なプロジェクトです。そのビジョンは壮大で、すぐに現実になるものではありませんが、技術開発や提携の進展を見れば、長期的に見て注目すべき存在であることは間違いありません。
現時点で国内では認知度が高いとは言えませんが、海外取引所を扱える読者にとっては、今のうちに動向をキャッチアップしておくことが、将来の選択肢を広げることにつながるかもしれません。
次世代Webの本命になり得るか──その可能性を感じさせるのがICPです。