
ソラナのアップグレード、ネットワーク強化とバリデーター圧迫の二面性

ソラナ(Solana)は3月、ネットワークの持続性向上を目的とした2つのプロトコルアップグレードを予定している。しかし、これによりバリデーターの報酬が最大95%減少する可能性があり、議論を呼んでいる。資産運用会社VanEckによれば、これらの変更はソラナの長期的な安定性を高める一方、小規模バリデーターにとっては厳しい状況を生む可能性がある。
1つ目の提案「SIMD 0123」は、優先手数料をバリデーターのステーカーに分配する仕組みを導入し、ステーキング報酬の増加を図る。2つ目の「SIMD 0228」は、インフレ率をステーキング率に応じて調整することで、SOLの希薄化を抑え、売り圧力を軽減することを目的としている。現在のインフレ率は4%であり、目標の1.5%にはまだ遠い。これらの変更は、ステーカーへの報酬分配を強化するものの、バリデーターの収益低下を招くことが懸念されている。
この動きは、ソラナの長期的な成長戦略として評価される一方で、バリデーターの収益減少がネットワークの分散性に影響を及ぼす可能性も指摘されている。現在、SOLの上場投資信託(ETF)承認への期待が高まっており、規制の枠組みが整うことで、ソラナのエコシステム全体にどのような影響を与えるかが注目される。