SUI現物ETF申請を21Sharesが申請、米国でのアルトコインETF拡大なるか

スイス拠点の暗号資産運用会社21Sharesは、レイヤー1ブロックチェーン「Sui(スイ)」の現物価格に連動するETF(上場投資信託)を米国で申請した。2025年5月1日付で提出された米証券取引委員会(SEC)への申請書類により明らかとなった。

このETFは、Suiのネイティブトークン「SUI」への投資機会を米国の投資家に提供することを目的としており、カストディアンにはCoinbaseが指名されている。ただし、具体的な上場先取引所やティッカーシンボルは明記されていない。

目次

Suiとの戦略的提携で注目度が上昇

21Sharesは同時にSuiとの戦略的パートナーシップを発表しており、今後は製品連携やリサーチレポートの共同作成などを予定している。同社プレジデントのダンカン・モア氏は「Suiは最も注目すべきブロックチェーンの一つになると早くから確信していた」と述べ、投資家からの需要と信念の両方に基づいた取り組みであると強調した。

この発表を受け、SUIの価格は過去24時間で9.3%上昇し、3.73ドルを記録した。CoinGeckoによれば、14日間の価格上昇率は80%を超えているものの、1月に記録した過去最高値5.35ドルには届いていない。

他社の申請とSECの対応状況

Sui現物ETFの競合申請も進行中

なお、Canary Capitalも今年3月にSuiの現物ETFをSECに申請しており、Cboe(シカゴ・オプション取引所)への上場が予定されている。取引所は、ETFの上場を可能にするためのルール変更をSECに提案済みであり、承認プロセスは進行中である。

現時点でSECはビットコインおよびイーサリアム以外のETFに対して慎重姿勢を維持しており、ドージコインやXRPのETFについても判断を6月まで延期している。だが、21Sharesはすでに米国でDOGE、XRP、ポルカドットに関するETF申請も行っており、今後の方針転換が注目される。

SUI現物ETFが正式に承認された場合、アルトコインETF拡大の重要な節目となり、他のプロジェクトにとっても大きな前例となる可能性がある。

GENAIの見解


GENAI

21Sharesのような大手資産運用会社がSUI現物ETFを米国で申請したこと自体が、プロジェクトに対する強い信頼の現れです。

これまでビットコインやイーサリアムが中心だったETFの文脈に、SUIのような比較的新しいチェーンが加わるのは、アルトコイン市場にとっても画期的です。

さらに、SUIは「Solanaキラー」とも呼ばれるほど高速処理性能に定評があり、DeFiやゲーム分野でのユースケース拡大が見込まれているチェーンです。こうした技術的ポテンシャルを持つプロジェクトがETFの形で米国市場にアクセスできるようになれば、開発資金の流入と流動性の向上にも直結するでしょう。

ただし、現時点ではSECの承認が得られておらず、過去にドージコインやXRPのETFが延期されている前例も踏まえると、楽観視はできません。それでも、今回の申請によって「アルトコインETF」の流れが加速する可能性は十分にあります。

総じて、今回の21Sharesの動きは、Suiだけでなくブロックチェーン業界全体における機関投資家の関与拡大と市場成熟化の一環と見ており、今後も注視すべき展開だと考えています。

※当サイトの情報は投資判断の参考となる一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)への投資を勧誘するものではありません。当サイトの情報に基づいて生じた損害やトラブルについて、当編集部は一切の責任を負いかねます。ユーザーご自身の判断と責任において情報をご利用ください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次