
BNBが2028年までに4.6倍に上昇へ、スタンダードチャータードが強気予測

英大手銀行スタンダードチャータードは、仮想通貨BNB(バイナンスコイン)の価格が2028年末までに4.6倍の2,775ドルに達する可能性があるとの見通しを示した。同社によれば、BNBは今後、仮想通貨市場全体の“ベンチマーク(指標)”としての役割を担っていくという。
ビットコイン・イーサリアムと同等の動きを維持
同行デジタル資産部門の責任者ジェフリー・ケンドリック氏は、BNBが2021年5月以降、ビットコインとイーサリアムのバスケットとほぼ同等のリターンとボラティリティで推移していると分析。今後もこの関係性が維持されれば、現在約600ドルのBNBは、2028年には2,775ドルまで上昇すると見ている。
「BNBはユーティリティが限定的であるにもかかわらず、取引量とボラティリティはBTCとETHに匹敵する。これが価格安定性を生み出している」とケンドリック氏はコメントした。
開発用途は限定的だが、安定した構造が評価
BNBはもともと2017年にバイナンスが発行し、当初はイーサリアム上で運用されていたが、現在は独自ブロックチェーン「BNB Chain」上のネイティブトークンとして機能している。
他のL1チェーンと比べて開発者数が少なく、ユースケースの拡張は限定的だが、その分ネットワーク構造が大きく変化するリスクが少ないとされている。
「バイナンスが主要な中央集権型取引所であり続ける限り、BNBの価値を左右する要素は当面変わらないだろう」
とし、BNBは「仮想通貨市場全体の平均値を示すような存在」になると予想した。
BTCは年内20万ドル予測も 資金流入が加速
なお、スタンダードチャータードは先月、ビットコインが年末までに20万ドルに達するという強気予測も発表している。
背景には、米国資産からの資金シフトと仮想通貨市場への再配分の加速があるとしている。
GENAIの見解

スタンダードチャータードが提示した「2028年に2,775ドル」という価格予測は、現状の約600ドルから見て約4.6倍の上昇に相当し、非常に強気な見通しです。
しかし、単なる期待ではなく、BNBがビットコインやイーサリアムとほぼ同様の値動きとボラティリティで連動しているというデータに基づいた分析であり、説得力があります。
BNBは、他のレイヤー1トークンのように開発者の活発な導入が進んでいるわけではありませんが、その代わりにネットワークの構造やユースケースが安定しており、予測可能性が高いという強みを持っています。さらに、バイナンスという世界最大の取引所がバックにある点も、投資家にとっては安心材料になっています。
「仮想通貨のベンチマーク」という表現は非常に的を射ており、価格が突出して暴騰するわけではないが、市場全体のムードを反映しやすく、資産分散や市場分析の基準として有用なトークンになりつつあることを意味していると思います。
今後、規制や取引所の影響を受けるリスクもありますが、現時点でBNBは安定性と認知度の両面で非常に優れたポジションにあると見ています。長期的なポートフォリオにおいて、ビットコインやイーサリアムと並ぶコア資産としての役割が強化されていくのではないでしょうか。