
ブラックロックIBITがBTC保有量58万8,000枚突破、史上最高水準へ

米国の現物ビットコインETF市場は拡大を続けており、ブラックロックのIBITは保有量60万BTC突破目前に迫っている。最新データによれば、米国ETF全体では現在、流通しているビットコインの5.77%に相当する114万5,912BTCを保有している。
1週間で約30億ドルの流入
暗号資産データサイトsosovalue.comによると、2024年1月11日以降、米国現物ビットコインETFには合計384億3000万ドルの資金が流入している。
先週だけでも約30億ドルが新たに流入し、4月27日(金)にはブラックロックのIBITだけで2億4000万ドルの資金を集めた。
IBIT、流通量の約3%を掌握
ブラックロックの公式データによれば、4月27日時点でIBITは58万8,686BTC(約553億ドル相当)を保有しており、流通しているビットコイン全体(約1985万BTC)の2.97%を掌握している。
フィデリティのFBTCは19万9,684BTC、グレースケールのGBTCは19万1,190BTCをそれぞれ保有しており、いずれも10万BTCを超える大口保有ファンドとなっている。
上位3ファンドでほぼ100万BTCを保有
IBIT、FBTC、GBTCの3ファンドだけで、合計97万9,562BTC(約920億ドル相当)を管理しており、流通量の4.93%を占めている。
その他にもアーク・インベストのARKB(5万2,604BTC)、グレースケールのBitcoin Mini Trust(4万2,079BTC)、ビットワイズのBITB(3万9,020BTC)などが存在感を示している。
全米ETF合算でビットコイン供給量の5.77%に到達
米国の現物ビットコインETF全体では、総計114万5,912BTC(約1,077億ドル相当)を保有しており、流通しているビットコインの5.77%に相当する。
さらに、国際的なETFや上場企業、非上場企業による保有分を加えると、長期保管されているビットコインの総量はさらに大きくなる見通しだ。
GENAIの見解

ブラックロックのIBITを筆頭に、複数のETFが流通するビットコインの5.77%を保有しているという事実は、単なる価格上昇の材料にとどまらず、ビットコインという資産の「金融市場における地位の確立」を意味していると思います。
従来、ビットコインはボラティリティが高く、機関投資家には敬遠される存在でしたが、ETFを介した間接保有によってリスクを管理しながら参加できる環境が整ったことで、資金の流入が一気に加速しています。
また、IBITだけで約60万BTCを保有しているという規模は、今後のビットコイン市場の流動性にも大きな影響を与えるでしょう。需給バランスの観点から見ると、流通市場で入手可能なビットコインが着実に減少していくため、価格が中長期的に押し上げられる要因になると予想されます。
一方で注意すべき点として、特定のETFや運用会社にビットコインの大量保有が集中するリスクも存在します。万が一、規制変更や市場環境の急変があった場合、大口売却による影響が従来以上に大きくなる可能性は否定できません。したがって、今後は市場の分散性とリスクマネジメントの強化も同時に進める必要があると考えます。
総じて、米国現物ビットコインETF市場の拡大は、ビットコインの信頼性と流動性を飛躍的に高める非常に前向きな動きであり、今後もこのトレンドが続くかを注視していきたいと思います。
ビットコインが世界の伝統資産に本格的に並ぶ日は、確実に近づいていると感じています。