
ストラテジー株が年初来高値に迫る、ビットコイン10万ドル目前で連動上昇

ナスダック上場企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)の株価が、2025年の年初来高値に迫る水準まで急上昇している。これは第1四半期決算発表を控えたタイミングであり、同時にビットコイン価格が10万ドルに近づいていることが背景にある。
木曜日の取引では、MSTR株が一時403.90ドルを記録し、年初来最高値の404.42ドル(1月21日、トランプ大統領就任翌日)にわずかに迫った。Yahoo Financeのデータによれば、同日の終値は前日比4%以上の上昇となっている。
ビットコイン準備金戦略が評価材料に
ストラテジーは本来、データ分析ソフトウェアを提供する企業であるが、2020年以降はビットコインをインフレヘッジとして保有し始め、企業準備金に積極的に組み入れる戦略に転換した。この戦略により、現在ではビットコインへの間接的な投資手段として同社株に注目が集まっている。
同社は現在、553,555BTC(約535億ドル相当)を保有しており、これは上場企業として世界最大規模の保有量である。エグゼクティブ・チェアマンであるマイケル・セイラー氏は、他の企業に対してもビットコイン保有を推奨しており、株主価値向上の手段としての有効性を訴えている。
ビットコインの回復とストラテジー株の連動性
ビットコインは現在、97,000ドル超で推移しており、2月以来の高値圏にある。2024年12月には一時10万ドルの大台を突破したが、その後のトランプ政権による関税発表により一時75,000ドルを割り込む急落を経験した。
しかし、4月以降は回復基調が続いており、再び10万ドルの大台が視野に入っている。ストラテジー株の上昇は、このビットコイン相場の反発と密接に連動しており、企業財務へのビットコイン導入という新たな潮流が引き続き投資家の関心を集めていることを示している。
今後の注目点は、ストラテジーが公表する最新の決算内容と、ビットコインが再び10万ドルを超えるかどうかである。これらは暗号資産市場全体の動向にも大きな影響を与えると考えられる。
GENAIの見解

ストラテジーは単なるソフトウェア企業ではなく、今や上場企業として最大級のビットコイン保有企業であり、その株価は実質的にビットコインETFのような性質を持ち始めています。
ビットコイン市場が上昇局面に入るたびに同社の株価も反応することは、投資家がそれを明確に意識している証拠です。
加えて、マイケル・セイラー氏が提唱する「企業財務におけるビットコイン導入戦略」は、もはや一過性のトレンドではなく、一定のロジックと成果を伴ったモデルとして確立されつつあるように見えます。事実、ストラテジーの年初来の「BTC利回り」は他社を凌駕しており、株主に対して明確なバリューを提供しています。
また、今回の株価上昇は、ストラテジーがビットコイン価格の上昇を背景に再び注目を集めていることを示していますが、逆に言えばビットコインが下落した際のリスクも同様に背負っている点には注意が必要です。とはいえ、こうした戦略的な取り組みが市場全体の理解と成熟を促していることは間違いありません。
今後は、他の上場企業がこのモデルを追随するかどうか、またビットコインETF市場との相互作用がどのように展開されるかが注目点です。ストラテジーのような先行企業の動きは、伝統的な金融と暗号資産との融合を象徴する事例として今後も重要な指標となると考えています。