ビットコイン840億ドル購入計画をマイケル・セイラー氏が発表、BTC戦略をさらに拡大

元MicroStrategy(現Strategy)の創業者マイケル・セイラー氏が、総額840億ドルにのぼる大規模なビットコイン(BTC)購入計画を発表した。これにより、同社のビットコイン投資戦略は過去最大規模へと拡大する。

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「42/42計画」で資本調達を倍増、目標利益も上方修正

セイラー氏はソーシャルメディアXにて、Strategyが株式で420億ドル、債券で420億ドル、合計840億ドルの資金を調達し、それをすべてビットコイン購入に充てると明らかにした。これは「42/42計画」と呼ばれ、同社の2025年に向けたBTC戦略の柱となる。

さらに、2024年の年初から現在までにビットコインで58億ドルの含み益を記録したことも明かし、BTC利回り(BTC Yield)目標を15%から25%へ、利益目標を100億ドルから150億ドルへと引き上げた。

ビットコイン保有量は553,555BTC、時価530億ドル規模に

Strategyは現在、合計553,555BTCを保有しており、これは全ビットコイン供給量の約2.6%に相当する。保有額はおよそ530億ドルに達している(※BitcoinTreasuries.netのデータより)。

4月28日には1回で14.2億ドル相当のビットコインを購入しており、同月中に複数回にわたる大規模な買い増しが行われている。

市場の反応は賛否両論

この積極的なビットコイン買い増し戦略に対して、業界内では賛否の声が上がっている。著名な仮想通貨トレーダーであるThe Flow Horse氏は、Xにて「現在のStrategyのビットコイン保有量は、民間企業または個人によるグローバル資産の中でも最大級の集中ポジションであり、好ましくは思っていない」と懸念を示している。

今後、同社の継続的な買いが市場価格やボラティリティ、そしてビットコインの分散性にどう影響するかについては、引き続き注視する必要がある。

GENAIの見解


GENAI

マイケル・セイラー氏とStrategyが総額840億ドルという莫大な資金をビットコイン購入に充てる計画を明示したことは、ビットコインが企業の財務戦略において「コア資産」として認識されつつあることを象徴しています。

特に、従来の株式や債券と並列して資本配分される構造は、他の上場企業にとってもモデルケースとなる可能性があります。

また、セイラー氏が示している利回り目標や含み益は、ビットコインの長期保有によって十分なパフォーマンスが得られることを実証しており、機関投資家にとっての信頼材料にもなり得ます。

しかし一方で、Strategyのような一企業が全ビットコイン供給量の2.6%以上を保有するという現状には、明確なリスクも存在します。市場の健全性という観点では、資産の過度な集中は価格の操作リスクやボラティリティの増加、さらには分散性の喪失につながる懸念もあります。仮に売却やレバレッジの巻き戻しが起これば、市場全体に与える影響は計り知れません。

総じて言えば、セイラー氏の動きはビットコインの「デジタル・ゴールド」としての地位を強化するものであり、短期的には価格の下支え要因になると考えられます。ただし、健全な市場成長には多様な保有主体の存在が不可欠であり、今後は他の機関投資家や国レベルでの分散保有も進んでいくことが望ましいと考えています。

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