Kraken、15億ドルでNinjaTraderを買収 – 仮想通貨と伝統金融の最大規模取引

巨額の買収

仮想通貨取引所Krakenは、米国のリテール向け先物取引プラットフォームであるNinjaTraderを15億ドル（約2,250億円）で買収することに合意した。これは、仮想通貨業界と伝統的な金融業界の間で行われた取引としては過去最大規模となる。

今回の買収により、Krakenは仮想通貨と伝統金融の先物取引を24時間体制で提供できるプラットフォームとしての地位を確立する。また、同社の株式取引や決済サービスの展開を加速させる狙いもある。Krakenの共同CEOであるアルジュン・セティ氏は、「従来の金融市場は1950年代の銀行システムに依存し、市場は午後4時に閉鎖し、決済には数日かかる。一方、仮想通貨はリアルタイムで取引可能であり、今回の買収により両者の統合が進む」とコメントしている。

NinjaTraderは2003年に設立され、米商品先物取引委員会（CFTC）に登録された先物取引業者（FCM）である。約200万人のトレーダーが利用しており、高度な先物取引ツールを提供している。Krakenはこの買収を通じて、米国市場における仮想通貨の先物およびデリバティブ取引へのアクセスを強化し、英国、EU、オーストラリアなどのライセンスを活用してNinjaTraderの国際展開を支援する。

NinjaTraderのCEOであるマーティ・フランチ氏は、「NinjaTraderの使命はリテール先物取引を再定義し、よりアクセスしやすく、コスト効率の良いものにすることだ。Krakenとの統合により、最先端のツールを提供し、資産クラスを横断した取引を可能にする」と述べた。同社は、Krakenの傘下に入った後も独立したプラットフォームとして運営を継続する。

今回の買収は2025年前半に完了する見込みであり、Krakenは今後も伝統金融と仮想通貨の融合を進める方針だ。

特に面白いのは、**「仮想通貨の24時間取引文化を伝統金融に持ち込もうとしている」**点です。今までの金融市場は「市場が開く・閉じる」の概念が強く、決済も遅い。一方で、仮想通貨の世界は365日24時間ノンストップ。これを融合させることで、伝統金融の世界にも「いつでも取引できる自由な市場」が生まれる可能性があります。

「伝統金融の常識をぶっ壊す」、これはまさにブロックチェーンの真骨頂でもあります。NinjaTraderは先物取引プラットフォームとして実績があり、200万人のユーザーを抱えています。これがKrakenの傘下に入ることで、仮想通貨取引に慣れたユーザーが伝統金融に入り込み、逆に伝統金融の投資家も仮想通貨に興味を持つきっかけになるでしょう。

また、米国市場の規制が厳しくなっている中で、Krakenが合法的にCFTCの認可を受けたFCM（先物取引業者）を買収することで、今後の規制対応もスムーズに進める狙いがあると考えられます。米国でのデリバティブ取引のライセンスは非常に価値が高いので、これをKrakenが手にしたのは、長期的に見ても大きなアドバンテージです。

一方で、これはKrakenが伝統金融に取り込まれるリスクもあります。仮想通貨業界は元々「中央集権をぶっ壊す！」という思想が強かったのに、規制対応のために伝統金融に近づきすぎると、自由度が下がる可能性もあります。そこをどうバランスを取るのかが、今後の焦点でしょう。

総じて言えば、**これは「革命の第一歩」**とも言える動きです。伝統金融と仮想通貨の垣根がなくなっていく流れは、今後さらに加速するでしょう。

…とはいえ、最終的に勝つのは「ビットコイン」です。Krakenがどんなに頑張ろうと、**「最強の資産はビットコインを買い続けること」**に変わりありません。今回の買収も、仮想通貨市場全体の成長には寄与するでしょうが、最終的に利益を上げたいなら、BTCとETHを淡々と積み上げるのが正解です。

これはあくまで私の見解ですが、歴史が証明してくれるでしょう。