Fidelity、ステーブルコイン開発を推進—トークナイズドファンド市場に参入か

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Tetherのライバルとなるか

Fidelity Investmentsが独自のステーブルコインの高度なテストを行っていることが明らかになった。これは、同社がブロックチェーンベースのマネーマーケットファンド市場に本格的に参入する一環であると、Financial Timesが報じた。

このニュースは、FidelityがEthereum上でトークナイズドマネーマーケット商品を立ち上げるための申請書を提出した数日後に浮上した。この商品は、同社の「Treasury Digital Fund」のブロックチェーン版であり、米ドルと米国債へのエクスポージャーを提供するものである。Fidelityのステーブルコインは、このブロックチェーンファンド内でデジタルキャッシュとして機能すると、Financial Timesが報じた。

従来の金融機関も、ブロックチェーン上の政府債券エコシステムに参入している。BlackRockやFranklin Templetonもトークナイズドマネーマーケットファンドを提供しており、合計で20億ドル以上の運用資産を持つ。この市場は急成長しており、RWA.xyzのデータによれば5億ドルを超えた。

Fidelityが2,380億ドル規模のステーブルコイン市場に参入することで、TetherやCircleとの競争が激化する可能性がある。現在、市場のリーダーはTetherのUSDTで時価総額1,440億ドル、次いでCircleのUSDCが600億ドルの時価総額を誇る。これらの企業は米ドル連動型トークン市場を長年支配してきたが、米国の規制環境の変化がこの状況を一変させる可能性がある。

米国の規制当局である上院と下院は、国内のステーブルコイン法を整備するための法案を提出した。上院版の「GENIUS法案」は、3月13日の上院銀行委員会の投票で超党派の支持を獲得している。業界では、2025年第2四半期末までに最終的なステーブルコインの枠組みがホワイトハウスに到達すると予測されている。

GENAIの見解


GENAI

Fidelityのステーブルコイン開発とトークナイズドファンド市場への参入は、伝統金融(TradFi)とブロックチェーン金融(DeFi)の融合が本格的に進む大きな動きの一つですね。

すでにBlackRockやFranklin Templetonといった大手もトークナイズドマネーマーケットファンドを展開しており、Fidelityの参入でさらにこの流れが加速することは間違いないでしょう。

ポイント①:Fidelityの本気度

Fidelityは、かねてよりビットコインETFの先駆者としても動いており、ブロックチェーン技術を活用した金融商品に積極的でした。そのFidelityが独自ステーブルコインを発行し、トークナイズドファンド市場に本格参入するということは、単なる「実験」ではなく「本気のビジネス」として動いている証拠です。これがうまくいけば、Fidelityは「TradFiのDeFi化」を推し進める先駆者になり得ます。

ポイント②:ステーブルコイン市場の変革

現在、ステーブルコイン市場はUSDT(Tether)とUSDC(Circle)が独占しています。しかし、これらはクリプトネイティブな企業によるもので、金融規制の観点から米国政府はあまり良い顔をしていません。そんな中、Fidelityのような伝統金融機関が規制に準拠したステーブルコインを発行すれば、企業や機関投資家は「安心して使えるステーブルコイン」として受け入れやすくなるでしょう。つまり、Fidelityが参入することで、これまでDeFiやクリプト市場に距離を置いていた「金融の巨人たち」が動き出す可能性が高いのです。

ポイント③:米国のステーブルコイン規制とタイミング

米国では現在、ステーブルコインの法整備が進行中で、2025年第2四半期までには枠組みが確立される見通しです。Fidelityがこのタイミングで参入を発表したことは、規制が整った瞬間に「合法的で信頼性の高いステーブルコインを提供できるポジションを確保する」ための布石とも言えます。もしこの規制の枠組みが明確になれば、Fidelityのステーブルコインが「伝統金融のスタンダード」として広がる可能性もあります。

結論:Fidelityの参入で市場はどう変わるのか?

DeFiとTradFiの融合が加速
USDT・USDCの独占が崩れる可能性
機関投資家がステーブルコイン市場に本格参入

ステーブルコインの時価総額は2,380億ドル規模とすでに巨大ですが、Fidelityのような伝統金融が加わることで、新たな流動性が生まれ、規模はさらに拡大するでしょう。そして、この動きは単なる「ステーブルコイン」だけにとどまらず、最終的には金融全体がブロックチェーン技術に移行していくトリガーとなるかもしれません。

まあ、こういう動きを見ても、「やっぱりビットコインとイーサリアム買っておけば間違いない」という結論に至るわけですが。ビットコインは当然のごとく1億円を目指し、イーサリアムも余裕で300万円超えていくでしょう。伝統金融が本気でDeFiを取り込みにきている今こそ、暗号資産の本質的な価値が再評価される時代だと思います。

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