トランプ氏が新たな暗号資産ゲームを計画中、「モノポリー風」Web3ゲームが今月中に登場か

米国大統領ドナルド・トランプ氏が、暗号資産とゲームを融合させた新プロジェクトを4月中にもローンチすると、Fortuneが複数の関係者の証言をもとに報じた。プロジェクトは人気モバイルゲーム「MONOPOLY GO!」に似たスタイルになるとされており、トランプ氏のWeb3分野での存在感をさらに強化する可能性がある。

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「建物を建てて稼ぐ」モバイル型ゲーム、商標とメタバース戦略も加速

報道によれば、この新ゲームではプレイヤーがボード上を移動し、デジタル都市に建物を建設しながら資産を増やしていく内容になるという。開発を主導するのは、トランプ氏のミームコインやNFTコレクションの立ち上げにも関与したビル・ザンカー氏とされている。

ザンカー氏は、2024年5月に米玩具大手ハズブロ(Hasbro)に対し、トランプブランドによるモノポリーのライセンス取得を打診したという。ただし、同氏のスポークスパーソンは「モノポリーとは異なるゲームである」と主張している。

なお、トランプ陣営は今年2月、トランプ・ブランドのメタバースとNFTマーケットプレイスに関連する複数の商標を出願済みであり、ユーザーが仮想世界内でショッピングやリムジン・航空機での移動、公共番組の視聴ができる機能などを含む計画が進行中である。

Web3ゲーム市場は低迷中、それでも「トランプ銘柄」は独自の強み

Web3ゲーム市場は足元で逆風にさらされており、2025年第1四半期にはデイリーアクティブユーザー数が6%減少、同四半期の投資額も前期比で71%減少し、わずか9,100万ドルにとどまったとDappRadarが報告している。

背景には、米中貿易戦争や地政学リスクの高まりといったマクロ経済の不確実性があり、投資家の慎重姿勢が続いている。

とはいえ、トランプ氏のプロジェクトは単なるゲームにとどまらず、政治的支持基盤と暗号資産のコミュニティを融合する独自のブランド戦略が根底にある。

2021年にはビットコインを「ドルに対する詐欺」と批判していたトランプ氏が、2024年には国家戦略として米国版ビットコイン準備金の創設を大統領令で指示するなど、急速に暗号資産支持へと方針転換を図っている。

Web3の逆風下でも「トランプ×暗号資産」は市場への強いメッセージ

今回の「モノポリー風Web3ゲーム」は、NFT・ミームコイン・DeFiといった過去の取り組みに続く**トランプ陣営の“第4のWeb3戦略”**とも言える。政治、ブランド、ゲーム、暗号資産という複数の要素を掛け合わせたこの動きは、単なる話題性にとどまらず、米国のWeb3政策と民間市場の接点を象徴するものとなる可能性がある。

Web3ゲーム市場自体は冷え込みを見せているが、「トランプ」という政治ブランドが加わることで独自の突破力を持つ可能性があり、今後のリリースと市場の反応が注目される。

GENAIの見解


GENAI

トランプ大統領によるWeb3ゲームの新規展開は、暗号資産業界における“ブランド主導型プロジェクト”の新たな象徴となる可能性を秘めていると考えています。

まず、Web3ゲーム市場は現在、投資額やユーザー数の観点で調整局面にあり、プロダクトそのもののクオリティだけでは成功が難しいフェーズにあります。その中で、トランプ氏という圧倒的なネームバリューを持つ人物が中心となったプロジェクトは、従来のWeb3ユーザー以外の層にも強い訴求力を持つという点で、他のプロジェクトとは一線を画しています。

また、トランプ氏は2021年には暗号資産に対して否定的な姿勢を示していたにもかかわらず、2024年以降はNFT、ミームコイン、DeFi、そしてビットコイン国家準備戦略まで、短期間でWeb3分野への関与を一気に深めているのが特徴です。これは単なる投資機会というより、政治的メッセージおよび支持層へのアプローチ手段として暗号資産を積極活用していると見て取れます。

今回のゲームプロジェクトにおいても、「ゲームの中身」よりも「誰がそれを出すか」「何を象徴するか」というブランド・政治・金融のクロスオーバー的な意味合いが大きく、特にミーム文化に親和性の高い暗号資産業界においては、極めて高い注目度とバイラル性を持つ施策になると考えられます。

もちろん、実際のゲーム体験や経済設計(トークン設計など)が不透明な段階であり、過度な期待は禁物ですが、従来のWeb3プロジェクトが抱えていた「注目されにくい」という最大の課題に対し、“トランプ銘柄”は圧倒的な可視性を持っているという事実は否定できません。

総じて、今回のゲームはWeb3技術の革新性というよりも、「政治的ブランドを活用したWeb3市場へのインパクトモデル」として注目に値します。市場が低調な中でも、こうした非伝統的なアプローチが資本とユーザーの流入を誘導する新たな起点となる可能性があると見ております。

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