VanEckの「ブロックチェーン経済に関連するETF」がSEC承認、5月14日上場へ

米資産運用会社VanEckは、ブロックチェーン経済に関連する企業や資産に投資する新たなETF「Onchain Economy ETF」の上場承認を米証券取引委員会（SEC）から取得した。ティッカーシンボルは「$NODE」で、2025年5月14日の取引開始が予定されている。

ブロックチェーン基盤の企業に広く分散投資

VanEckのデジタル資産リサーチ責任者であるマシュー・シーゲル氏によれば、このETFは30〜60銘柄に分散投資され、ブロックチェーン経済の中核を担う事業者に焦点を当てるという。具体的には、仮想通貨取引所、マイニング事業者、データセンターのほか、消費者向け企業や仮想通貨を自社資産として保有する企業も含まれる。

また、このファンドでは最大で25％まで、ビットコインやイーサリアムなどのデジタル資産に連動する上場投資商品（ETP）も組み込まれる予定である。1月15日にSECに提出された申請書には、「デジタル・トランスフォーメーション企業」およびデジタル資産関連商品が、ETF全体の最低80％を構成する方針が記載されている。

トランプ政権下で進むETFの審査加速

VanEckによる今回のETF承認は、米国の仮想通貨規制の緩和傾向を反映している。ドナルド・トランプ大統領の再選以降、SECの体制は大幅に見直され、仮想通貨関連ファンドの審査が加速している。

これを受けて、Solana（ソラナ）やXRP、ライトコイン、Official Trump、BONKなどの主要アルトコインを対象としたETFの申請が相次いでおり、中にはNFTコレクション「Pudgy Penguins（パッジーペンギンズ）」の価格を追跡するETFの構想まで浮上している。

仮想通貨インフラへの投資がより身近に

「Onchain Economy ETF」は、個人投資家がブロックチェーン技術のインフラ構築に関わる企業群に間接的に投資できる新たな手段となる。これは、従来の仮想通貨トークン単体への投資とは異なり、より実体経済との接続点を意識した金融商品である点が特徴的だ。

ブロックチェーン技術がデジタル社会の中核をなしていく未来において、こうしたETFの存在は仮想通貨市場の成熟と主流化を後押しする重要なステップとなるだろう。

特に注目すべきは、このETFが単にビットコインやイーサリアムといった個別のトークンに投資するのではなく、マイニング、取引所、データセンターなどのブロックチェーン関連インフラに直接関与する実業企業に分散投資する点です。これは投資家にとって、仮想通貨市場のボラティリティを抑えつつ、着実に成長するデジタル経済の恩恵を享受する方法として魅力的です。

また、トランプ政権下で進む規制緩和と、SECの体制刷新がこのような商品承認を後押ししている点も見逃せません。これにより、今後はSolanaやXRPといったアルトコイン、さらにはNFT関連資産を対象とするETFの登場も現実味を帯びてきています。

総じて、今回のETF承認は、仮想通貨と伝統金融の融合をさらに加速させる重要な一歩であり、今後の市場拡大に向けた大きな起爆剤となると考えます。仮想通貨は単なる投機対象から、着実な資産形成手段へと進化しつつあるという印象を強く受けます。