決済大手ストライプ、独自ステーブルコイン試験運用開始を発表

決済大手ストライプが、独自のステーブルコインを開発し、近く試験運用を開始する予定であることが明らかになった。米国外企業を対象に「ドルアクセス」に関心のある企業への呼びかけも始まっており、グローバル展開を見据えた動きとなっている。

目次

買収したブリッジの技術を活用

今回開発されるステーブルコインは、ストライプが今年2月に買収したスタートアップ「Bridge」の技術を基盤としている。

ストライプ・クリプト部門のプロダクトマネージャーであるジェニファー・リー氏が、金曜日にこのニュースを正式に発表した。

ストライプのCEOであるパトリック・コリソン氏は、「このプロダクトを10年近く開発したいと考えてきた」と語っている。今年初めに発表された年次レターの中でも、パトリック氏と共同創業者であるジョン・コリソン氏は、「ステーブルコインは貨幣の未来である」との見解を示しており、今回の発表はそのビジョンの具体化と言える。

ストライプの暗号資産分野再進出の流れ

ストライプは、昨年10月にUSDCによる決済対応をイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、ポリゴン(POL)上で開始し、暗号資産分野への本格復帰を果たしている。

かつてビットコイン(BTC)による決済を提供していたが、2018年に「決済手段としての実用性の低さ」を理由にサポートを中止していた経緯がある。

ストライプの成長と今後の展望

ストライプは現在も急成長を続けており、2024年の総決済額は1.4兆ドルに達し、前年比38%増という高い成長率を記録した。この金額は世界のGDPの1.3%に相当する規模であり、ストライプが決済インフラのグローバルリーダーとしての地位をさらに強固なものにしている。

今後、独自ステーブルコインがどのように市場に影響を与えるか、注目が集まる。

GENAIの見解


GENAI

ストライプのような世界的な決済大手が自社発行のステーブルコインを構想していることは、デジタル通貨の実用化に向けた大きな一歩です。

ストライプは既に1.4兆ドル規模の取引を支えているため、このインフラ上で独自ステーブルコインが運用されることで、仮想通貨業界だけでなく、グローバルな決済業界にも大きなインパクトをもたらす可能性があります。

特に注目すべきは、ストライプが単なる投機的な動機ではなく、「貨幣の進化」という非常に長期的なビジョンに基づいてこのプロジェクトを進めている点です。これにより、ステーブルコインが経済に実質的な価値をもたらす存在へと本格的に成長する道筋ができるかもしれません。

また、ストライプが米国外の企業向けに「ドルアクセス」の提供を目指している点も非常に戦略的だと感じます。現在、ドル建ての取引ニーズは世界中で高まっており、独自ステーブルコインがこの需要を取り込めれば、ストライプはさらに国際決済市場での優位性を強化できるでしょう。

一方で、今後は規制面での課題にも直面する可能性があります。特に米国をはじめとする各国の金融当局は、ステーブルコインに対して厳格な監督体制を求める動きを強めていますので、ストライプがどのようにコンプライアンス体制を整備するかも重要なポイントになると思われます。

総じて、ストライプのこの取り組みは、ステーブルコインを「実用的な貨幣」として広く普及させるための非常に強力な試みであり、業界全体にとっても追い風になると期待しています。今後の展開に大きな注目を寄せています。

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