米国で富裕層が暗号資産の普及を牽引、グレースケール調査で判明

米国において、富裕層が暗号資産の導入をリードしていることが、グレースケール・インベストメンツの最新調査で明らかになった。特に100万ドル以上の資産を持つ投資家の26%が既に暗号資産を保有しており、全米平均の21%を上回っている。

富裕層の暗号資産への関心が急増

この動きは、将来的な資産運用にも影響を与える見込みである。富裕層の38%が、今後自身の投資ポートフォリオに暗号資産を組み入れると考えており、50歳未満では53%、50歳以上でも22%がその意向を示している。この傾向は、暗号資産市場の成長に寄与すると見られる。

暗号資産への関心を後押しする要因

関心の背景には、地政学リスクやインフレ、ドル安といった外部環境がある。

実際に富裕層の36%がこれらの要因から、ビットコイン（BTC）などの暗号資産に注目を高めていると回答した。また、米国で現物型ビットコインETFが承認されたことも大きな影響を与えており、富裕層投資家の34%がこれをきっかけに暗号資産に対する関心を深めている。

今回の調査結果から、暗号資産は富裕層の資産運用の一部として、今後一層存在感を強めると考えられる。一方で、外部環境の変化や規制動向次第では、さらなる波及効果が生まれる可能性もある。

個人的には、これが米国の資産運用の潮流における「暗号資産の本格的な定着」の兆候の一つだと感じます。これまで暗号資産は若年層やリスク志向の投資家が中心だった印象がありますが、富裕層が本格参入することで、マーケットの安定性や信頼性が高まる可能性があります。

さらに、インフレやドル安といったマクロ経済の要因が、暗号資産への関心を高めているというのは非常にリアルな背景です。これに現物型ビットコインETFの承認が重なることで、「従来型の資産運用からのシフト」が起きつつあるとも言えるのではないでしょうか。

個人的な見立てとしては、この流れが続けば、今後は富裕層だけでなく、機関投資家のさらなる参入や、一般層への広がりにも拍車がかかる可能性があると感じます。